良品計画や会宝産業が好事例

――SDGsに貢献するビジネスは収益を上げられるでしょうか。現状ではニッチな市場に見えなくもありません。

コンセイソン UNDPは以前から「インクルーシブ・ビジネス」を促進してきました。インクルーシブ・ビジネスとは、貧困層を商品やサービスを買う消費者とみるだけでなく、彼らを雇用するなどして生産者や労働者、起業家としてバリューチェーンに取り込むことです。

 それによって企業は事業機会を拡大できるだけでなく、貧困層をエンパワー(自立心や能力を増大)し、購買力にもつなげられます。こうして商業的な利益と開発の両方の成果を上げられます。

――そうしたインクルーシブなSDGsビジネスで、優れている日本企業はどこでしょうか。

コンセイソン 例えば、ユニ・チャームがあります。女性の生理用品を中東やアジアで生産しています。生理用品が売れることでマーケットができ市場が拡大しただけでなく、女性のエンパワーメントにもなりました。女性が学校に行けるようになり、雇用が創出され、給料も得られるようになりました。

 この例は、UNDPが他の機関と共同で進めるインクルーシブ・ビジネスのビジネスモデルを促進する制度「ビジネス行動要請(Business Call to Action:BCtA)」の認証を受け実施されています。BCtAにはユニ・チャームも参加しています。

 無印良品を運営する良品計画も参加しています。キルギスで女性が手工芸品としてフェルトの小物を作り、日本で販売するプロジェクトなどを実施し、女性を支援しています。

 自動車リサイクルの会宝産業はBCtAに2017年に参加した中小企業です。ブラジルやケニアなどにリサイクル工場を設立し、環境に配慮した自動車リサイクルのバリューチェーンを構築しています。現地の雇用創出や、若者にスキルを教える研修に取り組んでいるのは素晴らしいです(本誌注:会宝産業は2018年12月発表の第2回ジャパンSDGsアワードで外務大臣賞を受賞)。

 これらのビジネスは、SDGsの登場以前から取り組んできたことでしょうが、SDGsの達成に貢献します。今後スケールアップしていけばよいと思います。実際、ユニ・チャームは工場を拡大しています。