債券でのESGは自然な流れ

アルブレヒト 債券でESG投資の重要性を投資家や債券の発行体に理解してもらうためには、もう少し時間が必要でしょう。債券には、社債や国債、資産担保証券(ABS)、グリーンボンドなど数多くのものがあり、そうした債券にESGの観点を取り入れて投資をするためには、革新的な枠組みが不可欠です。

 債券は、株式と違って償還期限が決まっており、資金調達の一環として継続的に社債を発行する企業も多くあります。私たち債券投資家は発行体と継続的に対話をしながら信用リスクや、ガバナンス構造を含む事業リスクなどを見極められます。ESGのように長期的な視点で発行体の経営方針を理解することが求められており、債券投資でESGにフォーカスするのはごく自然な流れだと考えています。

――SDGs(持続可能な開発目標)は影響していますか。

アルブレヒト SDGsは世界の投資家に、今後10年間に投資する上でどのようなリスクや機会があるのかを考える非常に重要な枠組みを提供しています。この枠組みのおかげで世界の投資家が1つの言語で議論できるようになりました。私たちも、投資家や債券の発行体に対して、SDGsに整合するビジネスモデルを考え、チャンスを実現するように勧めています。債券投資家として、SDGsに整合性のある債券発行の支援に力を入れています。

 以前、イノベーティブな債券の発行をお手伝いしたことがあります。発行体がSDGsの目標を達成できないと投資家へのリターンが高くなるというものです。こういったイノベーションを市場に提供することによって、SDGsの取り組みをどのように進めればよいのかを発行体に理解してもらえると考えています。発行体にとっても、SDGsの達成にコミットしていることを強くアピールできると思います。

――グリーンボンドやソーシャルボンド、サステナビリティボンドなどがありますが、まだ定義が曖昧です。どのように整理していますか。

アルブレヒト 名前についてはなかなか厄介な問題です。グリーンボンドはかなり明確になってきていますが、中にはとてもグリーンなものもあれば、それほどでもないものもあり、PIMCOは独自の調査によってスコアをつけています。サステナビリティボンドはかなり広い概念で、その中にグリーンボンドやソーシャルボンドが含まれます。SDGsボンドも同じく広い概念です。