ベンチマークを上回る

 ESGポートフォリオは、ESGの成果を上げるために最適化したものです。しかし、投資家が経済的なパフォーマンスと社会的インパクトの二者択一を迫られる必要はなく、両方を追求できると思います。ESG投資のパフォーマンスについては非常に多くの調査・研究がなされています。中でもドイツ銀行グループなどが数年前に行ったメタ分析(複数の研究をまとめて分析したもの)が秀逸です。2000以上の研究成果を解析したものですが、それによるとESG投資のパフォーマンスは9割で他の投資に遜色ありませんでした。

――PIMCOの商品ではいかがでしょうか。

アルブレヒト グローバルにいくつかESGファンドを出しており、多くのファンドでベンチマークを上回るパフォーマンスを提供しています。

――PIMCOは年1回、長期経済予測会議を開催しています。ESGが話題に上ることがありますか。

アルブレヒト この会議では今後3〜5年間の長期的なグローバル経済や金融市場の見通しについて議論します。その中には気候変動に伴う危機、社会不安や若年層の人口動態、移民の問題、地政学、規制改革、技術の発展に伴う影響などさまざまなテーマを取り上げますが、これらを分類するとある意味すべてESGに関連すると言うこともできます。

――日本の企業や投資家にメッセージはありますか。

アルブレヒト ESG投資において変化のペースが速まっています。そして、ESG投資は、財務的なパフォーマンスとポジティブな社会的インパクトの両方を達成できるものであると、改めて強調したいと思います。

米PIMCO ESGビジネス戦略責任者 オリビア・アルブレヒト 氏
(写真:鈴木 愛子)