【interview】いわゆる“アクティビスト”ではない

――2019年6月にオリンパスの社外取締役に就任した。その狙いは。

デイビッド・ロバート・ヘイル 氏
米バリューアクト・キャピタル パートナー
オリンパス 社外取締役(写真:中島 正之)

 バリューアクト・キャピタルは世界各国で投資を行っており、運用資産額は約130億ドル(1兆4300億円)だ。過去20年間で約100社に投資をしてきて、約50社に取締役として参画してきた。経営陣と信頼関係を築き、長期目線で企業価値の向上を目指すユニークな方法を取っている。株式保有は3〜5年間が一般的だが、これより多く保有することもある。

 我々は、企業に過度な配当を要求したり経営陣に退陣を迫ったりする、いわゆる“アクティビスト”と呼ばれる存在とは違う。経営陣との「信頼」を基盤としており、株主を含むステークホルダー全体に配慮して行動している。そしてそれが最終的に我々に利益をもたらすと信じている。

――オリンパスの企業価値向上に必要なことは何か。

 私たちが投資の対象としているのは、成長の潜在性が高く、かつ、「転換点」にある企業だ。

 これまで、米マイクロソフトや英ロールス・ロイス・ホールティングスなど、世界のリーディングカンパニーに投資をしてきた。オリンパスは日本で初めての投資先となる。医療機器で優れた技術を持っており、ビジネスとしての潜在性が高い。特に消化器内視鏡では世界で70%超のシェアを占めており、社会へのインパクトも大きい。現在の売上高は世界のトップ20のグループに位置付けられているが、将来はトップ10のグループに入れる潜在性がある。

 今、オリンパスは、世界を舞台に成長していく転換点にある。成長軌道に乗せていくために、竹内康雄社長の経営ビジョンを具現化した企業変革プラン「Transform Olympus」の実現を支援する。

――取締役会でのヘイル氏の役割は。

 経営戦略の策定、オペレーションの改善、資本配分、M&A(合併・吸収)、財務分析などに、オリンパスの経営陣と一緒に取り組んでいく。世界の様々な企業を見てきた我々の知見が生かせると思っている。

 竹内社長の改革を支援し、取締役会の場面でも投資家としてのスタンスも交え、発言、助言をしていく。それが、社外取締役である私の役割であり、長期にわたる企業価値の向上につながると信じている。