聞き手/酒井 耕一(日経ESG発行人)

ウォーターサーバー事業による安全な水の提供を通してプラスチックの削減を目指す。水筒を持ち歩き、給水器から補充すれば、ペットボトルを大幅に減らせると訴える。

――まずは事業概要について教えてください。

本多 均 氏(以下、敬称略) 当社は水道直結式のサーバー型浄水器「ウォータースタンド」のレンタル提供を事業の柱としています。通常のウォーターサーバーはボトルウォーターを本体にセットするものが一般的ですが、当社のウォータースタンドは水道水からきれいな水を作るため、ボトルウォーターを購入して入れ替える必要がなく、定額のレンタル料金のみで安全かつおいしい水をご利用いただけます。

ペットボトル削減の取り組み

――水筒を持ち歩き、給水器で補充すればペットボトルを削減できると訴えていますね。

本多 均(ほんだ・ひとし)
ウォータースタンド代表取締役
1954年4月東京生まれ。1977年中央大学文学部卒業。大学卒業後は東京証券に入社。翌年、赤木屋証券に移り、史上最年少の23歳で投資アドバイザーとなる。その後、代議士秘書などを経て、ジャスト(現ウォータースタンド)に入社。1991年同社社長に就任。同社の売上高は77億円(2018年6月期)(写真:木村 輝)

本多 きわめてシンプルな話です。日本では現在、年間230億本のペットボトルが消費されています。私の試算ではウォータースタンドで水筒に水を入れ、それを持ち歩くことで、230億本の10%は十分に削減できると考えます。

 今、小学生をはじめ、子どもたちの多くは水筒を持ち歩いています。マイボトルを持つビジネスパーソンも増えました。

 ところが問題は、家を出ると給水所がないため、安全でおいしい水を出先で補給できません。そこで、学校やオフィスであったり、公共施設や食堂であったり、あるいは自動販売機のそばなどにウォータースタンドを設置すれば、どこでもきれいな水を補給できます。

 実際にロンドンやパリ、米カリフォルニアなどでは街中に給水スポットを設置し、有効に活用されてペットボトルの削減が進んでいます。日本でもシンプルにそれを実行すればいいのではないでしょうか。

――自動販売機の削減も大きなテーマだと伺いました。どのように進めていきますか。

■ コンパクトなウォーターサーバ
水道直結式のウォーターサーバーで安心安全な水を提供する
(写真:木村 輝)
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本多 自販機は、ペットボトルの問題だけでなく、消費電力の面でも環境に優しくない存在です。自販機を減らしていかないと、サステナブルな社会は実現できません。ウォータースタンドと水筒を併用することで、自販機自体を減らしていくことも可能です。

 ウォータースタンドを設置し、社員に水筒を配布することで、社員の中に「ペットボトルの飲料を買わなくても、これでいいじゃないか」という気づきが生まれます。すると自発的に自販機を使わなくなり、1台、1台と減らしていくことができますし、ペットボトルの削減にもつながります。

 当社でも実践したのですが、トップダウンで「ペットボトルの使用を減らせ」と命令しなくても、社員は自販機のペットボトルを買わなくなります。この習慣が社員の間に浸透することで、社会に広がる大きな流れを生んでいけると思います。