社内で勉強会を開く

――水事業とSDGsの関連性を意識したのはいつ頃からですか。

本多 実は、それも2018年夏のことです。マイクロプラスチック問題が日本で注目され始めた頃でしたが、当時はまだウミガメにストローが刺さっていた、クジラの胃袋からレジ袋が出てきた、といったショッキングなニュースを見聞きする程度でした。そのタイミングで、主催しているSDGs体験ゲーム会に私自身が参加し、これからは環境・社会と調和した経済発展が求められることに気づかされたのです。

 そこで社業を振り返ると、当社はマイクロプラスチック問題を代替ストローで解決することはできないし、レジ袋を削減することもできない。しかしながら、日本のプラスチック廃棄量のかなりの部分をペットボトルが占めている。ペットボトルの削減であれば、当社のウォータースタンドで貢献できるのでは、と気づいたのです。それがたまたま社名変更と同時期で、社名・社業とSDGsがマッチすることになったわけです。

――事業とSDGsの各課題との結び付けはどのように行っていますか。

本多 SDGsには17のゴールがありますが、当社としてはまず本業と照らし合わせてプライオリティーを明確にし、6番「安全な水」と14番「海の豊かさ」、つまり水問題と海洋問題に重点的にフォーカスすることを決めました。社会課題の解決と会社の成長がリンクするのはすばらしいことだ、という実感を常に持ちながら事業を進めています。

■ ウォータースタンドの事業とSDGsとの関連
図版提供:ウォータースタンド
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 当社の製品がこうした課題の解決に有効であることをお客様との会話の中で正確に伝えていくには、社員も時間をかけて、順序立てて勉強していく必要があります。そこで勉強会を定期的に開催し、社員一人ひとりにSDGsについて積極的に理解してもらいました。特にマイクロプラスチック・海洋問題については、勉強会以外にもESG推進室が企画して社内向けにニュースを発行しています。

 とりわけプライオリティーを設定したSDGsの6番と14番については絶えず情報を更新しながら勉強を続けています。

――SDGs6番の「安全な水」の観点ではどのような強みがありますか。

本多 日本の水道水は、浄水場で塩素処理を施した時点ではきれいな水なのですが、老朽化した水道管を通ってくるうちにさびなどと化学反応を起こし、有害な化学物質が入った水が家庭に運ばれかねないリスクがあります。飲料水はペットボトルの水を飲んでいても、調理の際には水道水をそのまま使う家庭がほとんどでしょう。

 ウォータースタンドを導入すれば、浄水フィルターでろ過した安全でおいしい水を、定額制ですから値段も気にせず料理で使うことができます。その意味で、身体にやさしい水を豊富に使えるという価値を提供していると考えています。