現場の声が社長に届く

――ESGの視点でもイノベーションを活かした取り組みを進めています。

企業の社会に対する責任を果たすため、「使用済み商品は、廃棄物ではなく、貴重な資源である」という考えの下、商品のライフサイクル全体での地球環境負荷低減を推進
(写真提供:富士ゼロックス)
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玉井 環境については、当社は以前からリユース、リサイクルを進めており、回収された使用済み商品の再生資源化率は、日本や中国などで99.5%以上を達成しています。

 CSR調達にも積極的に取り組んでいます。特に海外生産現場の調達は、以前はコストや品質が注目されがちでしたが、調達先の持続性や労働・人権、企業統治、環境面も重視しなければなりません。そうした面をきちんと評価してサプライチェーンマネジメントを実施することが、当社の事業をより強くする活動として重要と考えています。

――グループ経営の中で、富士ゼロックスとしてガバナンスをどう位置づけ、強化していますか。

玉井 富士フイルムグループ全体で、「オープン・フェア・クリア」な企業風土を重視し、当社ではガバナンスを機能させるため、従業員がトップに提言できるしくみを設けています。

 例えば、現場の改善提案や意見が社長まで直接届く仕組みを整備し、私自身が現状を調べた上で職場の活性化や改善など具体的な対策を指示しています。何事も安心して提案できる風土が醸成されていると感じています。

――今後の組織風土の実現について、どのようにお考えですか。

協賛イベント「Fuji Xerox Super Cup」ではグリーン電力証書を活用。使用する全電力を再生可能エネルギーでまかなう
(写真提供:富士ゼロックス)
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玉井 「健全な会社を後輩に渡していく」ことが私の仕事だと考えています。優れた人材を取り込むためには、財務面の数字だけでなく、企業の社会貢献への取り組み姿勢も重要な要件です。当社では、社員の自発的意思により、給料の100円未満の端数を拠出し、ボランティア活動や非営利団体に寄付する「端数倶楽部」を運営しています。

 会社からも非営利団体への寄付と同額をマッチングギフトとしてさらに提供するなど、社会貢献の点でも健全な組織風土があります。こうした自発性が次々と生まれる組織風土づくりに向けて、今後も力を入れていきたいと考えています。