3つのコア事業を組み合わせる

――3つの事業を組み合わせた循環型システムを提唱しています。その狙いは何ですか。

久宗 当社が考えているのは3つのコア事業を組み合わせて循環させるシステムです。再生可能エネルギーで電気を生み、その電気で水を作り、その水や発電所の排熱を使って農業を行い、そこで取れた作物で作った料理をフードサーバーで提供する。食品残さはバイオマス発電所で再び発電に利用します。これが当社の考える循環型システムで、私が知る限り、同様のシステムを動かしている企業はまだありません。

――SDGsテクノロジー開発創生企業と再定義したとのことですが、SDGsの目標達成に向けて、どのように取り組んでいますか。

久宗 自社で開発製造してきた製品やプラントを組み合わせ、SDGsのさまざまな目標に貢献していきます。まずは地方創生に向けた地産地消モデルの推進です。再生可能エネルギー発電所を作り、排熱を利用した農業や廃校敷地の利活用を推進する形で、地域の雇用創出と地元への還元を考えています。

 2つ目は水関連です。昨今、災害時のライフライン確保が焦眉の急となっています。淡水化装置を地域の広域避難場所などに準備しておくことで、大型台風や豪雨災害、地震などの際に活用してもらう仕組みを早急に構築します。

 3つ目は、内閣府地方創生推進事務局を中心に検討されている「スーパーシティ構想」への対応です。スーパーシティが実現に向けて動き出した暁には、当社の3つのコア事業を生かし、他の事業者や自治体などとパートナーシップを組んで、新しい事業を共に作り上げていくことも視野に入れています。

 SDGsの目標の中には、水、食、エネルギー関連の事業が該当するものが数多くあります。さらに、当社とシナジーがある企業や自治体と手を携えることで、教育や医療、まちづくりなどの社会貢献にもつなげていけるはずです。

――SDGsの目標17・パートナーシップを重視していく点について、詳しく教えてください。

久宗 ものづくりのメーカーとして、3つのコア事業を広めていくために、パートナーシップづくりは必須です。それに加えて、人工知能(AI)、IoTなどのデジタル技術を活用した新しいビジネスも考えていかなければなりません。そうしたビジネスをゼロから立ち上げるより、すでに技術を持ち、かつ社会貢献をしたいと考えるプレイヤーと協働することで新しいプラットフォームを作る方が効率的です。