経営者の信念が事業を牽引

――3つの柱の中で、特に力を入れていきたい事業はどれですか。

久宗 1つ目はバイオマス事業です。環境に対する貢献でもありますし、現場が処理に困っている牛糞をエネルギーに変えていくという点でも大きなインパクトがあります。

 淡水化事業では海外、とりわけ途上国での展開を目指しています。水をコア事業とする会社として、今後の人口増加による水不足に加え、衛生的な水の確保が難しい地域への対応は重要なミッションです。時間軸としては中長期の取り組みで、まずは東南アジア、続いてインド、中東、最後はアフリカに当社の淡水化装置を展開していく計画です。当社として社会貢献になるのはもちろんのこと、日本自体が優れた技術でSDGsに貢献していることを示す代表例にもなれると考えています。

 スーパーシティ構想については、3つの柱の組み合わせを追求していった先にある、最終的なモデルだといえます。

■ テクノシステムのスーパーシティのイメージ
写真提供:テクノシステム
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――さまざまな取り組みには、生田社長の思いも反映されているのでしょうか。

久宗 生田自身が電気工学科を出た技術者ですから、技術をベースに独自の差別化を行う事業モデルを積極的に推進しています。生田は純粋な思いと情熱をもって会社を起こし、設立から10年の間、常に変わらぬ思いを抱き続けながら、真摯に事業に取り組んできました。

 例えばフードサーバーについては、「便利な装置を開発するのはいいが、そこから出てくるものがおいしくなければ意味がない」と常々言っていました。そこで、自らレストラン事業を始めて研究を重ね、より良い味を追求しました。大型設備はレストランに置けないという要望があれば、イノベーションによって小型化を成し遂げるなど、課題が生まれるたびに対応してきました。

 水に関する事業についても、安全でおいしい水を作る装置を世の中に送り出すだけではありません。災害で困っている人がいればいち早く現地に駆けつけて支援してきました。私自身、生田は信念に基づいてブレない経営を続けてきたと感じています。その思いは社員に伝わり、事業に反映されていることは間違いありません。