数値目標を示して前進

――5つのマテリアリティと数値目標に関して具体的に教えてください。

牛膓 ガムは健康にとって大切な「噛むこと」に結び付いていることから、人々の健康に貢献できます。ESG中期目標ではマテリアリティの「食と健康」に対応し、噛むことで健康を意識する人の割合を2023年に35%以上、2028年に50%以上にすることを掲げました。2018年には「噛むこと健康研究会」が発足し、医学、歯学、健康栄養学などの分野から発信することで、健康との関係が認知され始め、ESGの取り組みによる企業価値向上にも光が見えてきたところです。

 一方、食品メーカーとしてはフードロスの削減も課題となっています。マテリアリティの「環境」において、SDGsの目標年次に先立つ2028年までに、フードロス半減という意欲的な目標を掲げました。さらに「持続可能な調達」では、フェアカカオ使用率を50%以上、認証パーム油使用率を100%とする目標も打ち出しています。

――「噛むこと」の意義を浸透させることで、結果的に企業価値の向上にもつながるアプローチがユニークです。

牛膓 これまでは商品のブランドを売る活動に軸を置いてきました。これからは消費者に直接アプローチすることが重要だと考えます。

 そのためには、行政とタイアップして歯の病気を予防する活動を展開したり、健康には噛むことがいいという意識の普及を、食育や地域貢献と絡めて展開していく必要があります。その一つとして、工場が立地する地域の方の見学を増やし、親しめる工場にしていく活動も計画しています。

――社内で優秀な取り組みを表彰する「ESG賞」を2018年に新設しました。賞を設けた狙いはどういう点にありますか。

牛膓 ESGへの啓発と社員のモチベーションアップが目的です。営業、マーケティングなど外から見えやすい部門だけでなく、生産部門のサステナビリティ活動にも光を当てたいと考え、新設しました。今後、応募がさらに増えることを期待しています。