大規模災害には全社員で対応

――ソフト面ではどのような対策をしていますか。

東京23区で震度5強以上の地震が起きたときは全社員が自動的に「震災対策組織」に移行し、休日・夜間でも防災要員がすぐに駆けつけられる態勢を敷いています。仕組みをつくるだけでなく、全社員を対象に総合震災訓練を実施しているほか、通信訓練や防災対策要員の訓練も定期的に行っています。地域ぐるみで防災対策を徹底するため、自治会や自治体・警察・消防と連携した震災訓練にも力を入れています。

 一方、「逃げ込める街」のコンセプトにのっとり、当社のビルに逃げ込んでくる帰宅困難者に対応するため備蓄品の充実も進めています。

■ ハード面だけでなくソフト面でも災害対策を推進
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毎年1月と9月に全社員を対象に総合震災訓練を実施している。これとは別に、自治会と共催の訓練や、社員が徒歩で自宅に帰る徒歩訓練、救命講習、通信訓練などを定期的に開いている
(写真提供:森ビル)

――環境面を含めたその他の取り組みについて教えてください。

緑化については、六本木ヒルズは敷地の3割程度が緑に覆われています。アークヒルズ仙石山森タワーは緑被率が4割以上であるのに加えて生物多様性保全にも取り組み、「JHEP認証」のAAAを取得しています。緑被率を増やすことでヒートアイランド現象の緩和にも寄与できると考えています。

 19年8月に着工した最新プロジェクトである、虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業では、サステナビリティとウェルネスのブランドイメージを強く打ち出すため、「RE100」に対応する再生可能エネルギー電力を100%供給できるようにしました。加えて、働く人々の健康や快適性を評価する「WELL認証」の取得も目指しています。

 今後もサステナビリティとウェルネスの視点を重視し、人々の生活の質(QOL)を高める要素をハードとソフトの両面で整えながら、地球と人類の未来に貢献していきたいと考えています。