聞き手/酒井 耕一(日経ESG発行人)

技術革新とともにESG経営にもスピード感を意識して取り組む。長期経営計画「2025年ビジョン」でSDGs実現への貢献を盛り込む。

――長期経営計画「2025年ビジョン」の狙いを教えてください。

南 善勝(みなみ・よしかつ)
安川電機 取締役常務執行役員
1959年生まれ、82年防衛大学校航空工学科卒業、83年安川電機製作所(現安川電機)入社。2005年欧州安川電機取締役社長、08年欧州安川電機取締役会長、10年安川電機取締役、10~15年ロボット事業部長を兼任、12年執行役員を経て、15年常務執行役員就任。同年より現職、生産・業務本部長、輸出管理部長を兼任(撮影:飯山 翔三)

南 善勝 氏(以下、敬称略) 「2025年ビジョン」の考案にあたり、SDGsに貢献することで経営理念をどう実現していくかを議論してきました。当社は事業領域として、1つは「工場の自動化と最適化」、もう1つは「メカトロニクスの応用領域」を設定し、成長を目指します。この「メカトロニクス」は、機械(メカニズム)と電機(エレクトロニクス)の融合で当社の造語です。後者の応用事例の典型がロボットです。この2つの事業領域をさらに広げる中で、ESG経営にしっかり取り組むことにより、SDGsに貢献していく。結果として経営理念である、社会の発展や人類の福祉への貢献が実現できると考えます。

――具体的にESG経営にどう取り組んでいますか。

Eの部分については、「グリーンプロダクツ」と「グリーンプロセス」の2つの側面から推進しています。グリーンプロダクツは、お客様に当社製品を使っていただくことでCO2排出量を削減するという考え方です。例えば、エレベーターにはインバーターが付いていますが、乗っている人数に合わせてモーターの速度を制御しエネルギーを削減できます。新事業として風力発電も手掛けています。一方のグリーンプロセスは、製品の製造や業務の遂行過程でCO2の排出を減らす取り組みです。これまでも自社工場の空調設備を新しいものに変えたり、照明をLEDに変えて電力消費量を少なくしてきました。さらに、太陽光発電パネルを工場や事務所の屋根に設置して「創エネルギー」も実施しています。

■ 2025年度目標を定めて環境対策を実施
図版提供:安川電機
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