旅館業で留学生を積極採用

――群馬県で経営している旅館事業は、地域貢献の観点からどのように進めていますか。

井上 産廃処理は、社会において不可欠な事業ですが、完全にポジティブなイメージを持っていただくのが難しい分野でもあります。焼却施設や埋め立て処分場を運営するには、地元の方々への理解や、安心して事業を任せていただける土壌作りも欠かせません。

 廃棄物の最終処分場がある群馬県で10年にオープンした旅館、「川場温泉かやぶきの源泉湯宿 悠湯里庵」の運営では古くからの自然資源などを大切に、日本の原風景を後世に伝えたいという気持ちを大切にしています。この旅館にお客様が宿泊されることで、地域の魅力を知っていただくこととなり、地域活性化につながると考えています。

 インバウンドが全国的に広がっている背景もあり、群馬県にキャンパスがある日本おもてなし専門学校で、旅館やホテルに特化したコースで学んだ留学生の採用も進めています。19年はスリランカ、インドネシア、ベトナムからの留学生4人を採用しました。真面目な働きぶりで英語もできるので貴重な人材です。将来的に留学生の皆さんがこの地域に根付いてほしいという期待もあり、今後は地元の方たちとの交流も検討しています。

――今後の事業展開についての展望を教えてください。

井上 排出事業者や行政との連携をさらに高めて、価格競争に巻き込まれることのない、しっかりとした事業基盤を作り、当社ならではの総合的な廃棄物管理サービスを提供したいと考えています。

 災害廃棄物の処理についても、今後取り組みを進めていく方針です。気候変動の影響により、災害規模が年々大きくなっており、災害廃棄物も増えています。地元さいたま市とはすでに災害協定締結に向けて準備を進めています。埼玉県や群馬県など、これまで関係を深めてきた地域の行政とも、順次、災害協定を締結していきたいと考えています。