全産業に対して方向性を示す

――TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の設立など、気候変動への取り組みに対する証券業界への期待が高まり、SDGsやESGを重視する投資や分析が金融業界で拡大しています。この分野での人材をどのように育成していきますか。

中田 欧州などに比べると、日本では圧倒的に人材が不足しています。製造業のように直接的にCO2の排出をどうするかという取り組みはできませんが、全産業に対して方向性を評価するESGやSDGsのアナリストの育成は急務です。

 2019年、インベスター・リレーションズ(IR)で欧州に行ったとき、欧州最大規模の資産運用会社の経営トップと話したのですが、将来はESGフィルターをかけた投資を100%にする方針を示していました。ESG人材も豊富でノウハウもある。こうした金融機関から学び、自社内で人材を育てたいと思います。

――ミャンマーなどアジア投資の現状と展望についてお教えください。

中田 これからの分野です。ミャンマーで始めたマイクロファイナンス事業は小規模ですが、数多くの子供の生活を支えることができる。アジア、アフリカ、中東の人口が将来世界の大半を占めることを考えると、中長期で高い成長率が見込めます。

――様々な取り組みの中で、今後何を強化したいですか。

中田 やはり資金調達ギャップの解消です。SDGs債の発行や証券化により、将来のSDGs達成の過程で起こる資金調達の格差解消をどのようにサポートするか。また、子供の貧困や地方創生など社会課題に傾注したいですね。