SDGsの優先ゴール選ぶ

――SDGsの17ゴールの中で特に力を入れているものはありますか。

横田 事業に関係が深く優先的に取り組むべき8つのゴールを選び、それらを4項目に整理しています。事業を通じて取り組む領域として「協創による地球環境とエネルギー課題の解決への貢献」「新たなオートメーションによる安心・快適な社会の実現」の2項目、企業活動全体で取り組む領域として「サプライチェーンにおける社会的責任の遂行と地域社会への貢献」「健幸経営と永続的な学習による社会課題解決力の強化」の2項目を設定しました。

 SDGsのゴールである2030年まで10年となる2020年は、実際の行動に移し、成果を挙げていくことが求められます。会社のあるべき姿とSDGsの達成とがどうつながるのかを明確にしたこと、その実現に向けた社員の行動の道しるべを示したことにより、社員も役員もゴールとプロセスを共有し、前に進めるのではないかと考えています。

――成果は出ていますか。

横田 製品やサービスの提供を通じて環境負荷低減を実現しています。アズビルは高層ビル、工場、病院などの空調制御などを手掛け、大規模ビルについては7割程度のシェアを持っています。センサー、コントローラなどの機器やサービスを通じてお客様と常に接点を持ち、現場の大量のデータを蓄積してきていますから、お客様の使用パターンを解析することで、より節電・省エネにつながるソリューションを提案できます。

 18年度には製品・サービスの提供によって298万tのCO2を削減しました。日本のCO2排出量は約13億tですから約400分の1に相当します。私たちの事業の進化がお客様のメリットにも社会への貢献にもつながっています。「2030年に事業活動に伴う温室効果ガス排出量を2013年比30%削減する」という当社の目標は「Science Based Target(SBT)」の認定を取得しました。

2018年度には製品・サービスの提供を通じて298万tのCO2を削減した
(出所: アズビル)
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――今後、SDGsへの取り組みをどう加速しますか。

横田 SDGsに向けた活動を継続できるよう体制を整えます。この新たな組織により、社内を啓蒙しながら、SDGsで取り組む4項目について、各部署の目標設定や進捗状況の管理を行いたいと考えています。

 今は非財務の取り組みが持続的な企業価値に影響を与える時代です。SDGsの達成に貢献する姿勢をはっきり示すことは、社内だけでなく社外に向けても重要なメッセージになります。ぜひ成功に導きたいと思います。