ドイツ人女性が人材担当役員

イノベーション創出のための具体策を教えてください。

鈴木 ダイバーシティーとインクルージョンを推進します。人材担当役員であるCHOはドイツ人女性のカローラ・ヤプケです。社内外で壁を越えて混じり合い、“協創”する組織をつくっていきます。

 2020年2月に欧州で設立した自動車向け複合成形材料のデザイン・設計などを行うテクニカルセンター「テイジン・オートモーティブ・センター・ヨーロッパ」ではプロトタイプの試作や評価などでユーザーとの協業を進めます。19年、国立循環器病研究センターなどと共同で「オープンイノベーションラボ」を新設しました。外部とのアライアンスやコラボレーションで協創の体制を整え、イノベーションの創出を図ります。

他社に先駆けた先進的なガバナンス体制も帝人の強みですね。

鈴木 1990年代からガバナンス改革を進めてきました。現在の取締役会は取締役9人、監査役5人の14人。うち取締役4人、監査役3人が社外メンバーです。経営の透明性を保つため、会長と社長の指名・報酬諮問機能を持つアドバイザリー・ボードも設置しています。

 これからはESGのEの重要性がより一層高まると思います。20年1月のダボス会議に参加しましたが、「最大のステークホルダーは地球」と言っていた経営者もいました。その通りだと思います。適正な利益を得て持続可能な経営を実現しつつ、地球に、社会に価値を提供し続ける存在でありたいと考えています。