現場で働く社員と対話

――サステナビリティ活動を推進する際のポイントは何ですか。

安達 当社の社員は「社会に貢献したい」「世の中の困りごとを解決したい」という強い思いで日々の仕事に向き合っています。現場で働く社員一人ひとりがベネッセの強みであり競争力の源泉です。社員に焦点を当て仕事のしやすい環境をつくることが重要です。社長に就任して以来、各部を回り現場の人たちと直接話す機会を持つようにしています。

――企業価値の評価軸は変化しつつあります。どう受け止めていますか。

安達 新型コロナの感染拡大で世界経済は一度リセットされ生活様式や行動パターンも変わるでしょう。利益や成長率に代わり、サステナビリティという価値観の重要性が高まる。「well-being」に貢献する会社が生き残り、評価される形になるはずです。

 当社の事業は幼少期から老年期まで、人の一生に寄り添うものです。教育事業を通じて育成した人材は、SDGsを代表とする様々な社会課題を解決に導くことができます。介護はSDGsのゴールに含まれていませんが、これから先進国を中心に必ず問題は大きくなる。日本でベストプラクティスをつくり上げれば世界に貢献できます。手前味噌ですが、社会からの要請はさらに高まり、価値が評価されるはずと考えています。

――M&A戦略についての考えを聞かせてください。

安達 既存事業を伸ばすM&Aは過去にも実行してきましたが、将来的な成長のため、教育と介護に続く第3の柱を創出するようなM&Aが必要と考えています。社風や価値観に合う事業を探しているところです。タネをまいて時間をかけて育てるか、小さな会社を幾つか集めて合体させて大きくするか。いろいろな方法を検討しています。