市場は後からついてくる

――社会には様々な課題があります。どんな優先順位で取り組みますか。

日覺 優先順位は考えません。世の中で必要とされるもの、求められるもので東レの技術力やコアコンピタンスが生かせることに取り組むという方針です。我々は繊維から水処理膜、医薬品まで幅広い事業を手掛けていますが、すべて必要とされたから今の姿になりました。事業ポートフォリオは結果です。求められるものに取り組めば市場は後からついてくると考えています。

――未来創造研究センターを19年12月に設立した狙いを教えてください。

日覺 気候変動、水不足、資源枯渇など地球規模の課題を解決する拠点として設立しました。オープンイノベーションで外部の様々な知恵を入れて未来を創造したい。機能材料研究のヘッドクォーターとして東レの研究開発をリードしていきます。

――海外事業はどう拡大しますか。

日覺 交易条件や政治状況などの影響を受けずに済むよう、地産地消の方針で取り組んでいます。現地の慣習や考え方、働き方に合う経営をすることが重要です。経営陣もできる限り現地化しています。よくグローバルスタンダードという言葉が取り上げられますが、そのようなものはない。グローバル化の究極の姿はローカル化だと思います。