未来を見据えた中期戦略

――第5世代移動通信方式(5G)も視野に入ってきました。5Gの実現でどのような展開が考えられますか。

吉澤 5Gによってデジタルトランスフォーメーションを推進することで、社会課題の解決はもちろん、新しいビジネスや革新的サービスの創出にもつなげていきたいと考えます。すでに「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」をスタートし、様々なパートナーとタッグを組んで、新しいビジネスやサービスの創出に向け検討を開始しています。

 5Gの実用化で、通信の送受信が劇的に高速化・低遅延化します。これにより、たとえば建設機械の遠隔操作が実現でき、人手不足への効果的な対応が可能になります。また、遠隔医療の可能性も模索しており、和歌山県立医科大学などと遠隔診療の実証実験を行っています。

 一方、個人のお客様に関しては、データ通信のリアルタイム性が向上することで従来にはなかった体験を提案できます。2018年末には人気アーティストのライブを、臨場感あふれる映像と音声で配信するなど、様々な実証実験を行いました。5Gにより音楽やスポーツ、あるいは観光業での活用も含め、これまでにない驚きや感動の体験を提供できるようになります。

――2017年4月策定の中期戦略2020「beyond宣言」について教えてください。

吉澤 「beyond宣言」は、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年を超えたその先の未来を見据えるという意味に加え、お客様の期待を超える驚きや感動の提案、さらにはパートナーと新しい価値を協創するために、私たち自身も現在の状況を超えていく意味の「beyond」を旗印として策定しました。

 一人ひとりのお客様に向けて「お得・便利」「楽しさ・驚き」「満足・あんしん」を、パートナーに向けては「産業への貢献」「社会課題解決・地方創生」「商流拡大」の計6つの宣言で構成していますが、その軸となるテクノロジーが5Gです。いわば「beyond宣言」は、5Gを軸とするデジタルトランスフォーメーションの実現に向けた当社の思いを表したものだといえます。2018度は実行の年として取り組み、2020年代の持続的成長を目指していきます。

■ 持続的な価値創出を実現するビジネスモデル
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