D&Iもバックキャスト視点で

――事業の3本柱である石油、太陽電池、電力を融合し、事業間のシナジーを生み出すことも目指していますが、そのためにどのような取り組みをされていますか。

亀岡 先ほどのSSの話と絡めていえば、同じ電気を売るにしてもSSで電気を売れば、電気とガソリンをパッケージで安価に提供できます。また、お客様のご自宅に設置した当社のソーラーパネルで発電した電気を買い取り、その料金を通常の電気料金から差し引いて請求するようなサービスも計画しています。

――御社は石油会社としての技術だけでなく、様々な分野で技術開発に力を入れています。こうした技術は先ほどの6つの重点領域と関わっているのでしょうか。

亀岡 施工時の温度を低減させつつ省エネ効果もあるアスファルト「グランファルトART」は、「石油の事業効率化と価値最大化」の領域から生まれました。シリコン型に比べて光を吸収しやすいCIS型の薄膜太陽電池は「再生可能エネルギーの普及」、人工光合成やバイオ燃料は「新規事業領域の開拓」ですね。いずれもSDGsを意識し、持続的成長にもつながる好事例です。

■ 新たな技術開発に注力
CIS薄膜太陽電池と半導体触媒を組み合わせた装置により、水と二酸化炭素から有用物質である炭化水素の直接合成を行う、人工光合成技術を開発
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――御社は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が選定する3つのESG指数すべての構成銘柄に選ばれています。どのような取り組みが評価されたと考えていますか。

亀岡 D&Iの取り組みは高い評価を受けていると思います。2030年のあるべき姿に到達するには従来の常識にとらわれないイノベーティブな発想が必要であり、それを生み出す切り札と考えたのがD&Iです。もともと女性や外国人が多くダイバーシティが進んでおり、さらにそれを推し進めることで優位性を発揮できると考えました。取り組みは着実に実を結んでいます。例えば2017年度 石油学会 野口記念奨励賞を受賞した次世代バイオ燃料製造技術の開発には、当社の女性研究員が大きく貢献をしました。

 今後も代表的なESG指数の構成銘柄に採用され続けるよう、ESGの取り組みやD&Iの推進に力を注ぎます。