存続することが価値となる

――NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)や東京電力ホールディングスなどと共に、中国広東省の工場でエネルギーマネジメントシステム(EMS)の実証実験を開始しました。その狙いを教えてください。

西島 大規模プラントは大量のエネルギーを消費するため、その最適化は重要な課題です。そこで当社は、需要予測を基に最適な需給バランスを実現するEMSの提供に向けて動き出しました。狙いは、コスト削減と生産性向上はもちろんのこと、CO2の排出を最小限にする、環境にやさしい工場の実現でもあります。

――一方で、ネットワークの末端で分散処理が可能な先端技術を持つ米ベンチャー企業に出資されました。

西島 フォグコンピューティングと言いますが、データ収集を行う現場の近くに処理機能を分散するのが特徴です。現場の設備で得られるデータをその場で一次加工することで、設備の故障予測がより容易かつ確実になり、需給バランス調整にも有効に活用できます。すでに多くの設備に組み込まれており、今後も発展させていく考えです。

――御社ではESGを企業戦略の中でどのように位置づけていますか。

西島 大規模なプラントのライフサイクルにわたるビジネスをしており、お客様との付き合いも必然的に長期にわたります。ということは、当社の存在自体がサステナブルでなければお客様にとっても不安要素となります。

 そこでESG情報を的確に発信し、当社がサステナブルであることを投資家やステークホルダーに理解していただくことが、お客様にとっての価値になると同時に、リスクを下げることにもつながります。今後もESGへの取り組みに力を入れていきたいと考えています。