ガバナンス強化に注力

――非上場企業でESGに積極的に取り組む理由は何ですか。また、重点的に取り組んでいるテーマについて教えてください。

「“負イメージ”をプラスに変える」

井上 やはり、企業は単に儲けるだけでなく、持続的な成長に向けてESGを意識しなければなりません。当社は確かに非上場ですが、当社の顧客は上場企業や自治体など数百に及び、当社の成長が顧客の成長にもつながっていきます。非上場企業だからという甘えは許されません。

 廃棄物処理の業界にはESGのような考え方が本質的にあり、当社もESGという言葉がでてくる以前から企業テーマとして実際に取り組んでいました。ですから、ようやく世の中が追いついてきたという印象もあります。

 ESGの取り組みは今後も積極的に進めていきますが、中でもこれまで不十分だった「G」の強化を最重要ポイントと位置づけています。働き方改革や生産性向上の観点から、取り組みの柱は大きく3つあります。まずは属人的業務の廃止ですが、そこには購買業務の透明化も含まれます。従来、購買業務は各部署に任せていましたが、コスト削減専門会社の見積システムを導入することで、1年間で約1億円のコスト削減を実現しました。

 第2は、多様な人財の活用です。女性社員の登用を積極的に進めており、2018年グループ会社8社のうち2社で、女性社長(理事長)が誕生しました。今後も女性を積極的に経営層へ登用していく方針です。

 そして第3が、IT化の推進です。IT化推進委員会を立ち上げ、ペーパーレスと業務効率化を図っていきます。これまでは業務で大量の紙を使っていましたが、タブレット端末を導入し、電子サインにも対応しました。営業情報システムも本年スタートし、当社のワンストップサービスの中で電子マニフェストと自社システムを連動させ、情報共有とスピードアップを進めています。

――今後の事業展開をどのように考えていますか。

井上 今後も地域密着型の社会貢献を優先的に進めていきますが、これに加え青少年の育成と環境教育も重要テーマと考えます。社主が登山家の故・田部井淳子さんと対談したのをきっかけに、1997年から埼玉県と埼玉新聞社が主催する「小学生がつくる環境新聞 ジュニア・エコタイムス」を単独スポンサーとして協賛しています。21年間で応募総数は累計で4万件を超えています。

 群馬県でも地元の要請を受け、2018年から上毛新聞社主催による小中学生対象の環境プレゼン大会「ぐんまエコ宣言2018」を開始します。

 当社が事業展開する埼玉、群馬両県において、地元の子供たちの実践型環境教育をサポートし、地域雇用や地域活性化でもさらなる存在感を発揮できる企業を目指していきます。