相馬 隆宏

ユーグレナは2019年10月、17歳の女子高生を初代CFOに任命した。持続的成長に向けて、将来世代の声を経営に取り入れる。

 ユーグレナの初代CFOに選ばれたのは、東京都内の高校に通う小澤杏子さん。CFOといってもChief Financial Officer(最高財務責任者)ではなく、Chief Future Officer(最高未来責任者)だ。今後、同社が取り組む2030年に向けたSDGs(持続可能な開発目標)に関するアクションや目標の策定に参画する。小澤さんに心境を聞いた。

――なぜCFOに応募したのですか。

ユーグレナの初代CFOに選ばれた小澤杏子さん(17)。好きな科目は英語と生物。腸内細菌の研究に打ち込む傍ら、バスケットボール部に所属し、練習に励んでいる(写真:尾関 裕士)

小澤杏子さん(以下、小澤) SDGsは使いやすい言葉というか、「将来のことを考えていますよ」「SDGsを考慮してますよ」と口先だけなら誰でも言えてしまいます。目標だから。実際に行動に移したり、計画したりするのはハードルが上がります。でも、ユーグレナはSDGsの活動を形にできると思ったんです。

 私は、今、「フラボノイドと腸内細菌の関係」をテーマに研究をしていて、これをどう形にしていくか、社会にどう還元していくかをいつも考えています。ユーグレナはそもそも、研究を形にするというところからできた会社で、それに成功しています。SDGsの活動もきっと形にできると思っています。私もその一員になりたいです。

――ユーグレナは、飛行機や自動車が排出するCO2を減らすためにバイオ燃料の開発・普及を進めています。環境問題についてはどのように考えていますか。

小澤 環境問題に関心を持ったのは、中学2年生の頃にキリンのワークショップに参加したのがきっかけです。原料の生産者がレインフォレスト・アライアンス認証を取得できるように、キリンが技術を教え、できた農産物を買い取るという活動を続けているのを知りました。それまで貧困問題などについて学んでいたものの、自分の中で可視化できていませんでした。キリンのワークショップでは現地の様子を写真で見ることができたのでイメージが湧き、理解が深まりました。それ以来、環境問題は頭の片隅にいつもあります。

――将来、どんな仕事をしたいですか。

小澤 私は本を読むのが好きなんです。社会問題に関するニュースや記事にも興味があって、気になる報道があったらネットで調べて、関連記事をパパッと読む。そんなことが習慣になっています。雑学を増やしていくのが楽しいんです。話すのもけっこう好きです。人と話し、外と何らかの関わりが持てる仕事ができたらとぼんやり思っています。