地域とも活発に連携

 元松さんは移住先である下関との交流も活発に行った。一つは、若手起業家たちとの交流だ。元松さんは住居を借りている全国渡り鳥生活倶楽部のつてで、若手起業家が進める地元レモンのブランド化活動にボランティアとして参画した。シカ除けの策の設置などレモン農園の手伝いをしつつ、自らもレモンの苗木を植えた。この8月には「海峡レモン祭り」というイベントも手伝ったという。

元松さんは、若手起業家による関門地域(関門海峡を挟んだ地域)のレモンをブランド化しようという活動に、ボランティアとして参画した。右写真は農園に自らレモンの苗木を植えているシーン。左写真は8月に開催され、元松さんも参加したという「海峡レモン祭り」の様子(写真提供:EY Japanおよび元松氏)
元松さんは、若手起業家による関門地域(関門海峡を挟んだ地域)のレモンをブランド化しようという活動に、ボランティアとして参画した。右写真は農園に自らレモンの苗木を植えているシーン。左写真は8月に開催され、元松さんも参加したという「海峡レモン祭り」の様子(写真提供:EY Japanおよび元松氏)

 若手起業家の人たちと交流することによって、「東京でそのまま働き続けることでは得られなかったかもしれない、物事の新しい見方を得られました」と元松さんは話す。

 もう一つは、下関市との連携だ。これも先に触れた全国渡り鳥生活倶楽部の人脈を通じてのことだが、元松さんは移住して間もなく、下関市に対してEY Japanが展開する社会貢献活動「EY Ripples」について説明する機会を得た。これを期に、EY Japanと下関市による次世代教育に関する連携活動が始まった。元松さんはこのコーディネーター役を担った格好だ。

 「ふだんはバックオフィス業務に取り組んでいますが、移住プログラムを通じてコンサルティング部門の従業員など、社内のいろいろなファンクションの人とつながりが持てました」(元松さん)

 元松さんの談話からは、総じて非常に満足度が高い様子がうかがえる。「移住プログラムを通じて、これまでにない経験ができています。ひとことで表現するとすれば、ワークライフバランスというキーワードに尽きます。ぜいたくすぎるくらいに仕事と生活のバランスが取れています」と元松さんは語る。

 「自分の人生が刷新されたような感覚です。一連の活動を経て、これからの生活が大きく変わる予感がします」(元松さん)