人的資本経営で投資先企業を選定する新たな投資インデックス「iSTOXX MUTB Japan プラチナキャリア150 インデックス」が誕生した。三菱 UFJ 信託銀行とドイツ取引所傘下のSTOXXが共同開発した。人的資本経営が、いよいよ投資先の選定基準に具体的に組み込まれ始めた。

(写真:123RF)
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 「プラチナキャリア」とは、年齢や性別によらず自律的な学びや経験を通してスキルを磨き、ビジネスや社会課題の解決に貢献しようとするビジネスパーソンのキャリア像のことだ。それを積極的に支援する日本企業トップ150社を選定し、投資インデックス化する。三菱 UFJ 信託銀行資産運用部インデックス戦略運用室戦略課上級調査役の小西健史氏は「女性の活躍に注目したインデックスはあったが、あらゆる従業員のキャリア形成をテーマにしたインデックスとしては本邦初の試み。世界的にも珍しい」と語る。

 同インデックスは東証上場企業の時価総額の上位600銘柄をベースに、東洋経済新報社のCSR企業総覧データの「プラチナキャリアスコア」にある「長期的な視点(26項目)」「自律的な学び(16項目)」「社会への貢献(15項目)」の3要素を評価。企業の収益性も考慮したうえで、そのトップ150 銘柄で構成する。

 投資家から見たメリットは、東証株価指数(TOPIX)より2%ほど高い年間利回りが期待できること。企業側から見ると、このインデックスに選ばれることで人的資本経営をアピールでき、企業価値やイメージの向上につながる。

 それだけではない。「企業の人事部門にとっても有益なインデックスになり得る」と語るのは、三菱UFJ信託銀行アセットマネジメント事業部責任投資推進室責任投資スペシャリストの領家広晴氏だ。

 「企業の人事部門は年金基金の事務局を兼務しているケースが多い。日本企業の従業員が受益者となれる同インデックスへの投資は、年金基金の運用先として価値の高い相乗効果を生むだろう」(領家氏)。年金基金の運用先に同インデックスを加えることで、運用益を上げながら同時に日本企業の従業員の育成やキャリア向上に貢献できる。

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