ドイツ銀行が2021年3月12日、HRリポートの最新版「Human Resources Report 2020」を発行した。このHRリポートにより、同社はISO30414に準拠していると認められた初のDAX30(ドイツ株価指数)企業になったと発表している。ISO30414に準拠したHRリポートの代表例として内容をいち早くレビューし、3回に分けて報告する。

(写真:123RF)
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 人的資本の情報開示をどう進めるべきか、悩む人事担当者は少なくない。国際規格「ISO30414」に準拠したHRリポートの事例がまだ少ないからだ。

 そこで参考になるのが、ISO30414の認証を取得したドイツ銀行の「Human Resources Report 2020」だ。

 国際標準化機構(ISO)に人材マネジメントの専門委員会「TC260」が創設されたのが2011年。その後2021年3月までに、ISO30414を含む19本の国際規格が発行された(「座談会リポート~企業はISO30414を戦略的に活用し、成長ストーリーを語れ」)。ドイツ銀行は、このTC260のスポンサーとして規格の制定に積極的に関与し、自他共に認めるISO30414の推進役である。

 「Human Resources Report 2020」は同社サイトからダウンロードできる(注)が、英文で106ページある。読み通す時間のない方のために本リポートを詳しくレビューし、ポイントを3回にわたって解説する。

 ドイツ銀行は早くからISO30414を意識したHRリポートを発行しており、筆者もそれをフォローしてきた。同社の2019年版HRリポートも詳しく見ているので、今回は2019年版と2020年版の違いにも言及する。

ドイツ銀行のHRリポート「Human Resources Report 2020」の表紙
ドイツ銀行のHRリポート「Human Resources Report 2020」の表紙