非財務指標と財務指標の関係を分析、未知の環境に対応できるのも強み

──御社の中では、HRテクノロジーをどのように使用していますか。

佐々見:当社でも、自社のデジタル基盤を使って人的資本に関する様々なデータを蓄積・分析しています。例えばISO30414に規定されている非財務指標が実際の財務指標にどう影響するか、相関関係をデータ分析によって突き止めています。

 例えば「従業員エンゲージメント指数」や「ビジネス・ヘルス・カルチャー指数」が具体的な営業利益にどれくらい影響を与えているかを回帰分析しています。当社の場合、前述した指標が1ポイント動くと、営業利益に7500万~8500万円ほどのインパクトがあります。これは統合報告書にも掲載しています。

 当社では、3~4カ月ごとに部署単位でこれらの指標を測定しています。その結果に対する経営陣の注目度は高く、例えばエンゲージメント指数が大きく下がったとなれば、原因を突き止めて改善方針を出せという指令が現場の管理者まで下りてきます。

稲垣:当社の基盤はISO30414の指標をすべてカバーしていますが、それだけではありません。今後も人的資本経営を支える指標は増えていくでしょう。この分野は進化が速く、新しいツールやアプリケーションが日々生まれています。将来、こうした未知のテクノロジーを利用していくことも勘案してHRテクノロジーを選ぶべきです。

 当社の基盤は、様々なテクノロジーや機能を提供する企業で形成されたグローバルなエコシステムを擁しています。これを背景に、新たなテクノロジーと接続・連携していけることが当社のシステムの大きな強みと考えています。