企業の事業創造や成長戦略を支援するコンサルティング会社ドリームインキュベータでは、2020年にISO30414の導入支援コンサルティングを開始した。同社で企業支援を推進してきた保坂駿介氏は、この事業を引き継いで新たにHCプロデュースを設立。「ISO30414の国内初の認証は2022年中に出る」と予測する。国内企業の状況や審査認証の仕組みなどを聞いた。

──ISO30414の導入支援コンサルティングを始めて約1年になります。活動内容を教えてください。

保坂駿介氏(以下、保坂):4つの活動を展開しています。まずISO30414の普及で、ISO30414を正しく理解するための解説書を出し、各種セミナーを開催してきました。中でも「プロフェッショナル認証講座」では、ISO30414の内容を詳しく理解し、ケーススタディーや口頭試問を経て最終テストに合格すると「ISO30414リードコンサルタント/アセッサー」の個人認証が得られます。これは、国際標準化機構(ISO)の専門委員会「TC260」の中心的メンバーが在籍するパキスタンのHR Metricsとの提携によって実現しています。国内企業がISO30414を活用するための専門人材を育てるために利用するケースが増えています。

 2つ目は、企業の人的資本の開示戦略に関するコンサルティングです。2~3カ月かけてフィット&ギャップ分析を行い、国際標準に照らして現状を詳しく分析します。それにより、必要な取り組みを明らかにしてから、開示に向けた戦略や認証の取得に向けた計画を固めます。

 3つ目は、企業の開示情報や取り組みがISO30414に合致しているかどうかの審査認証です。こちらもHR Metricsと一緒に進めています。4つ目は、他社や業界比較のためのベンチマーク作りです。これは、ISO30414の各指標の値を業界他社と比較したり、経年で比較したりするものです。

保坂 駿介(ほさか しゅんすけ)氏
保坂 駿介(ほさか しゅんすけ)氏
HCプロデュース 代表取締役 慶應義塾大学法学部政治学科卒業。米フロリダ州立大学国際関係論修士。日本輸出入銀行(現国際協力銀行)、ドリームインキュベータを経て2021年10月にHCプロデュースを創業。国際協力銀行ではアジアや中東地域で日本企業が関わるインフラプロジェクトへの融資や途上国政府向け債権のリストラに従事。ドリームインキュベータでは組織・人材プラクティスの責任者として経営幹部やの育成や組織改革を推進。日本初のISO 30414リードコンサルタント/アセッサーとして、人的資本マネジメントを支援する。(写真提供:HCプロデュース)

──ISO30414に対する日本企業の関心や取り組みの状況をどう見ていますか。

保坂:日本では、まだISO30414を知らない企業も多いのが現実です。あくまで私の印象ですが、ISO30414を認識している企業は全体の3~4割程度でしょう。ただし、すでにISO30414の重要性を理解した企業の動きはかなり速いです。当社がコンサルティングを含め、支援している日本企業は数十社に上ります。

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