部門横断配置で若手のリーダーを育成

 本社などのオフィスについては、今後もテレワークと出社勤務が併存することを前提に、小規模な改造を検討している。例えば今は、出社した社員がオンライン会議に参加するために会議室の取り合いが起こっている。大きな会議室を減らして、オンライン会議用のブースをたくさん作るといった対応もあり得る。将来的にオフィスを縮小するかはまだ具体的には検討していない。

 このほか人事部の中期3年計画ではいくつかのテーマが上がっている。すぐに取り組めることばかりではないが、将来に向かって進めていきたい。

 一つは採用でのHRテックの活用だ。新卒採用やキャリア採用で効率的な選抜を行うためのデータ分析に着手している。成果を出している社員のデータから共通項を見出し、当社に合う人材をプロファイルしていく。既にトライアルを始めていて、来年も行う予定だ。人事部だけでなく、生産に関するビッグデータを分析する社内のデータアナリスト部門にも手伝ってもらっている。

 勤務制度の再構築も課題の一つだ。例えば、これまで有給休暇の取得は半日単位だったが、時間単位で取得できるようにした。長期的には、転勤があっても引っ越しせずに、自宅で転勤先の仕事をすることも考えられる。VR技術なども活用できるはずだ。

 若手リーダーの育成を目的とした、部門横断配置も積極的に行っていく。当社の人事制度では30歳で事業部長に就けるといった抜てき人事も可能なのだが、実際は若いうちから重責を担うポジションに就けることは難しく、年功序列になりがちである。この状況を打破するため、今年から35歳以下の人材を選んで、部門を異動して経験を積む部門横断配置を開始した。AGC単体ではなくグループで取り組み、リーダーを選抜していく。こうした施策をサポートするため、タレントマネジメントシステムの活用も始めた。(談)

■修正履歴
2ページ目で、「『ジョブ型で仕事の進捗管理』には違和感」の文章の詳細を修正しました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。[2020/10/20 15:00]