後継者育成計画は決定プロセスを明確に

 オフィスは働き方見直しプロジェクトで総務部が検討を進めている。喫緊の課題がサテライトオフィスの活用だ。新型コロナの感染を防ぐには、電車など公共交通機関の利用をできるだけ減らしたい。野田本社(千葉県野田市)も「大きなサテライト」と位置づけ、東京本社勤務でも野田の方が近い場合には野田で働いてもらっている。神奈川や埼玉の居住者に対応するため、横浜や大宮などで外部のシェアオフィスを利用できるよう検討を進めている。生産性の向上やBCP(事業継続計画)の観点からも必要だと思っている。

 2021年に取り組む課題としては、サクセッションプラン(後継者育成計画)とその前提となるタレントマネジメントの運用が挙げられる。タレントマネジメントシステムとして独SAPの「SAP SuccessFactors」を導入し、人事システム(Works Human Intelligenceの「COMPANY」)からのデータ移行を完了した。各部門のサクセッションプランを作成して後継者プールについてはできているが、それを開示するとなると、関係者への周知や人財委員会での活用が必要となる。人事の判断で勝手に決めていると思われたらうまく展開できないだろう。現在進行中の「グローバル人財マネジメントシステム構築プロジェクト」を活用し、経営陣の承認を得ながら運用していくなど、意思決定プロセスを整えなくてはいけない。

 人事部では10年以上前から、各ポジションの候補者を選抜するITシステムを活用している。各ポジションに就く人に必要なキャリアやスキル、知識などのプロフィールを過去のデータから特定するものだ。データが蓄積されて精度も上がっているが、それでも現場の考え方と食い違うときもある。人事が客観的な指標を持ち、属人化せずに判断を下せる仕組みを整え、信ぴょう性を高め、相手が納得できるようにすることが必要である。その辺りも今後の課題だろう。(談)