グローバルでは大半がジョブ型、日本も変革が進む

 ジョブ型の導入についても△にしたのは、すでにグローバルでは大半がジョブ型雇用になっているからだ。全世界2万5000人の社員のうち、海外拠点の社員は2万人。その半分は買収した会社なので完全にジョブ型で、職種ごとに採用し、仕事がマッチしなくなれば解雇もある。残りの1万人はテルモが立ち上げた現地法人の社員だが、やや日本的な雇用慣習がミックスされつつも、大きく分類すればジョブ型だ。

 では国内をどうするか。今の日本の人事制度は年功的な要素がかなりあるので、ジョブ型的な方向に振る。課長以上の管理職には新しい制度を入れていく予定で、いずれは一般社員にも拡大する可能性もある。現在、採用する人員のうち新卒入社7割、中途入社は3割だ。中途では職務を決めて採用しており、今年から新卒採用でも、営業、本社スタッフ、技術、品質保証等、本人の希望をもとに採用するようにした。本格的な人事制度改革は来年になるものの、現在の人事制度運用でも抜てきや降格をやっている。今も、現場のニーズによって、結構大胆な登用等をしていると自負しているが、やはり、ジョブ型にして職務給にするほうが若い社員の登用などはずっとしやすくなる。

 オフィスの縮小については今の段階では何とも言えない。前述したように、各社員が自律的にテレワークと出勤の割合を決めてほしいのだが、そうなると「全体で5割」といった出勤率が読めず、オフィスの広さを決められない。

 それより先にやるべきなのは、「来たくなるオフィス」にすることではないかと思っている。

 私自身の海外勤務経験から、便利な場所に働きやすい魅力あるオフィスがあることは重要だと痛感している。渋谷区初台にある東京オフィスでも、一人当たりのスペースは欧米の拠点に比べると狭い。テレワークが普及する中で、狭くて密なだけのオフィスでは選択されない。首都圏では通勤時間もかかるし、一方で出勤したほうが効率的な仕事もある。変数が多いのでオフィスについてはもう少し議論の必要があると感じている。(談)