現在同社では、営業、コンサルタント職のカウンシルや技術者、研究者のコミュニティーを中心に、ボトムアップ形式で女性活躍推進の取り組みが進行中であるという。当事者の女性社員が現状把握や課題分析を行い、施策の提言や社内外への情報発信を展開している。

 伊奈氏は、「ダイバーシティマネジメントについては、社長がメッセージを発信するなど経営トップによる発言の影響力が大きい。同時に、従業員一人ひとりが声を上げ、積極的に行動することが大切」と語った。また、同社が実施した1年間の女性管理職育成プログラムの成果の1つとして、社内アンケートで「管理職になりたくない」と答えた女性の比率が、プログラム実施前の40%から10%に減少した点を挙げた。

女性活躍推進施策について説明した日本IBM 人事ダイバーシティー&インクルージョン推進担当の伊奈恵美子氏
女性活躍推進施策について説明した日本IBM 人事ダイバーシティー&インクルージョン推進担当の伊奈恵美子氏

 講演後はフォーラム参加企業が2つのグループに分かれ、ダイバーシティをテーマにグループワークを実施。各社の現状を電子ホワイトボードに書き込んで共有し、ディスカッションを行った。

電子ホワイトボードを活用したグループワーク。各社の共通点と自社特有の課題が浮き彫りにされた
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電子ホワイトボードを活用したグループワーク。各社の共通点と自社特有の課題が浮き彫りにされた

 各社のダイバーシティマネジメントの課題として「ダイバーシティについて社内で正しく認知されていない」「社内に共通認識がない」「ダイバーシティ施策の効果を測定しにくく、成果が見えない」などを各自が電子ホワイトボードに書き込みながら、それぞれの課題解決の糸口を議論した。

 最後に2グループそれぞれの代表者がディスカッション内容を発表し、これに対して佐藤氏、伊奈氏がコメント。「ダイバーシティにゴールはなく、日々取り組み続けていくもの」(伊奈氏)、「女性管理職数がいきなり増えることはない。採用や管理職直前のポジションでも女性比率の目標を立て、一つずつステップを進めていくことが大切」(佐藤氏)とアドバイスし、フォーラムを締めくくった。