「ダイバーシティ&イノベーションリーダーズ(D&IL)フォーラム」(日経BP総合研究所が運営)では、企業のダイバーシティマネジメント推進を支援するため、参加企業の女性活躍度診断や年に数回の研究会を行っている。2020年11月5日、同フォーラムの2020年度第3回研究会がオンライン形式で開催された。この様子をリポートする(取材・文=坂下 明子)。

 D&ILフォーラム2020年度第3回研究会も、第1回、第2回と同様にオンライン形式での開催となった。今回の研究会のテーマはイノベーションである。

 はじめに、オムロンで数々の新規事業を手掛け、現在は京都大学経営管理大学院客員教授や経団連のデジタルトランスフォーメーションタスクフォース委員会、サプライチェーン委員会の委員も務める、オムロン イノベーション推進本部インキュベーションセンタ長 経営基幹職の竹林一氏が「イノベーションをデザインする~イノベーションを生み出す5つの法則~」と題する講演を行った。

オムロン イノベーション推進本部インキュベーションセンタ長 経営基幹職、京都大学経営管理大学院客員教授の竹林一氏
オムロン イノベーション推進本部インキュベーションセンタ長 経営基幹職、京都大学経営管理大学院客員教授の竹林一氏

 竹林氏は、イノベーションとは「新しい軸を定め、世界観を描くこと」であると定義。同氏が立ち上げた駅事業では、軸を「改札=駅への入り口」から「改札=街への入り口」へ変えたことで、自動改札機ビジネスに新しい展開が開けたと説明した。

 イノベーションを生み出す風土に欠かせない要素として、コミュニケーションとモチベーションを挙げ、「新しいものを生み出すには従来の制度にとらわれないフラットな組織、そして横のつながりが必要です。また、新しいことに着手すると必ず抵抗勢力が立ちはだかりますから、そのコンフリクションをいかにマネジメントするかがイノベーション創出の鍵となります」と話した。

 この講演で、参加企業が最も大きな興味を示したのが、企業にはクリエーションを担当する「起・承」人材とオペレーションを担当する「転・結」人材が存在する、というセオリーだ。企業の状況に応じて両者のバランスをとり、両者を融合させることがイノベーションを加速させるという竹林氏の言葉に、参加企業からは「腑に落ちた」「早速動いてみたい」という反応があった。