部下の自律性を高める優れたマネジャーの特性とは

入江:「Fujitsu Management Discovery(FMD)」は、優秀なマネジャーの特性を可視化する取り組みです。なぜ、マネジャーをターゲットにしたのでしょう。

ピープルアナリティクス&HRテクノロジー協会 上席研究員 入江 崇介 氏
ピープルアナリティクス&HRテクノロジー協会 上席研究員 入江 崇介 氏

佐竹:富士通は2017年度から働き方改革に取り組み始め、テレワーク勤務制度を導入したり、フレックス勤務制度や裁量労働制の見直しを行ってきました。これらによって、労働時間の短縮など一定の成果を上げることができました。ただし、これらはいずれも手段であり、真の目的は従業員一人ひとりの生産性を高めることです。そのためには、従業員の自律性を高める必要があり、自律性は上司のマネジメント力に大きく左右されることが分かってきました。

 一方で、マネジメントを取り巻く環境は近年複雑化しており、その難易度が高まっています。ソリューションの複雑化、社員の多様化、そして働き方改革、こうした中で、従来のマネジメントが通用しなくなってきています。

 そこで、2018年度から上司のマネジメント力向上を目的として、一般社員が上司のマネジメントについて答える「職場マネジメントアンケート」(職マネアンケート)を実施しました。マネジャーなど幹部社員に求められるコンピテンシーを5つのカテゴリーに分類し、合計15問の質問から構成しています。アンケート結果はコメントも含めて、ミドルマネジャー自身とその上司へフィードバックしています。

入江:なるほど、上司のマネジメント力を上げることが現場の従業員の自律性を高め、結果として生産性向上につながるという考え方が、FMDの根底にあるわけですね。