テクノロジーを活用して日本の企業の生産性を向上させることを目的に掲げて、ピープルアナリティクス&HRテクノロジー協会が2018年から「Digital HR Competition(DHRC)」と名付けたコンペティションを開催している。今回は、2021年の「HRテクノロジーソリューション部門(テクノロジー・ツール提供部門)」でグランプリを受賞したVISITS Technologiesの「デザイン思考テスト」を紹介する。(取材・文=日経BP 総合研究所 ライター 吉川 和宏)

 ピープルアナリティクス&HRテクノロジー協会は2021年10月19日、「DHRC 2021」における「HRテクノロジーソリューション部門」のファイナルプレゼンテーションと審査会を開催した。ファイナリストとして残った下記の4社が登壇し、それぞれのソリューションを披露。審査の結果、VISITS Technologiesの「デザイン思考テスト」がグランプリを受賞した。

●I'mbesideyou
「リモート経営に最適化した従業員のウェルビーイング推進ソリューション」
【概要】
リモートワーク下で従業員のメンタルを守りエンゲージメントを高めるサービスのご紹介

●VISITS Technologies
「イノベーションやDXに不可欠な事業創造人材を可視化する『デザイン思考テスト』」
【概要】
不可能と考えられていた人の創造性を定量化する独自技術を開発

●シンギュレイト
「イノベーションを目指す組織サーベイと1on1ツール Ando-san」
【概要】
KGI・KPIとしての組織サーベイとKSF(重要成功要因)である1on1による改善サイクル

●人的資産研究所
「優秀人材を入社・戦力化へ導く HaKaSe Onboard」
【概要】
個々の特性に合った最適なオンボーディングで、内定承諾率と戦力化率の向上を実現

 VISITS Technologiesの「デザイン思考テスト」は、定量的な評価が難しい「課題発見力・課題解決力」を独自のアルゴリズムで定量評価を可能にしたオンライン・アセスメント・ツールだ。審査会には、同社のCEO(最高経営責任者)を務める松本勝氏が登壇。ビジネスにおける創造性を「世の中の新たなニーズを発見し、それを実現するためのソリューションを発見する力」だと定義した上で、これを定量化するのがデザイン思考テストだと説明した。

松本 勝 氏
松本 勝 氏
VISITS Technologies CEO(写真提供:ピープルアナリティクス&HRテクノロジー協会)

 テストは(1)創造セッション(30分)、(2)評価セッション(30分)、(3)独自技術の分析によるスコアリング――の3ステップで構成。創造セッションでは、5W1Hのフレームに沿って、それぞれの受検者がアイデアを創出。評価セッションでは、他の受検者が出したアイデアについて、そのニーズの「共感度」と「未解決度」、ソリューションの「新規性」「実現可能性」という4つの観点から4段階で相互評価する。この評価結果を集約・分析することによって、アイデアに関する受検者の目利き力を算出する。その後、目利き力を考慮してスコアリングを再計算して創造力を定量化する。

 2019年のリリース後、200社以上の企業や団体が導入。導入企業では、人材の採用・発掘・育成などに活用しているという。

独自のアルゴリズムで評価結果をスコアリングする(出所:VISITS Technologies)
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独自のアルゴリズムで評価結果をスコアリングする(出所:VISITS Technologies)