この机を使いたいから仕事する気になる

河野:最後に、仕事用の家具についてもお聞きしたいです。私は何度もぎっくり腰になったため、元々椅子にはお金もかけていたのですが、今回のリモート期間で一番効いた、と思ったのはこれでした。皆さんはどんな工夫やこだわりを持っていますか?

浅本:コクヨの「ing(イング)」を使っています。20代にも関わらず、何度か腰痛に苦しんだことがあり、椅子選びは大切にしています。これまで米国から輸入したものを使っていましたが、体重を減らしたいということもありこちらにしました。この椅子は座面が動くので、座っているだけでも一定のダイエット効果があると思っています。(椅子の高級ブランドである)ハーマンミラーよりこちらの方が良いと感じました。背が高くなくて存在感が少ないのも気に入っています。これを買って本当に幸せです。オフィスにもあってほしいと思います。

コクヨはリビングになじむデザインの「ingLIFE]を2021年12月20日に発売(写真:コクヨ)
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コクヨはリビングになじむデザインの「ingLIFE]を2021年12月20日に発売(写真:コクヨ)
「ingLIFE」は体の微細な動きに合わせて座面が360°揺れ動き、疲れにくい(写真:コクヨ)
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「ingLIFE」は体の微細な動きに合わせて座面が360°揺れ動き、疲れにくい(写真:コクヨ)

河野:僕はコクヨの展示場で開催されたセミナー登壇したとき、先ほど紹介のあったイングに座りました。もともとその存在を知らなかったので「この椅子壊れている」と思ったほど揺れたのを覚えています。「主催者のために黙っておこう」なんて思っていたのですが、実はそういう仕様だと分かって面白かったです。

浅本:机は「Kanademono(かなでもの)」というブランドのものを使っています(販売はbydesign)。天板は自分好みの木材を選ぶことができます。素敵な木材ばかりでどれを選ぶか迷ってしまいます。サイズを縦、横ともに自由に指定できるので、家に合わせて好きなサイズを注文できるところもありがたいです。よくある通販サイトの机などは、意外に揺れやすかったりします。ですがこれはそれなりに高額なだけに、揺れないし、積載重量200キロまで対応できるくらい丈夫です。この机で作業したいから仕事したくなりますよ。さらに、電動昇降式でスタンディングデスクにもなり、機能面でもいい机です。

「Kanademono」の電動昇降脚付きデスク。立ち仕事もでき、腰への負担を減らせる(写真:bydesign)
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「Kanademono」の電動昇降脚付きデスク。立ち仕事もでき、腰への負担を減らせる(写真:bydesign)

原田:これについても浅本さんとかぶります。このコロナ禍のリモートワークで、一番恩恵が大きいのは自動昇降機能のあるデスクです。座り時間が長いと寿命が縮むというデータがあるそうです。やはり、長時間座っての作業というのは体に負担があるのだと思います。その点、自動昇降機能があれば「座り」と「立ち」を両方選べます。デスクに合わせて椅子の高さを調整するのではなく、椅子に合わせて机の高さを変えられるという側面もあります。僕もこれを使ううちに腰痛がなくなりました。購入する前は腰ががちがちに固まることが多かったのです。

登坂:私は「シルフィー」というオカムラの椅子を使っています。大塚家具などに行って、実物に座り比べて決めました。この製品は腰、背中のカーブに合わせて角度を変えられます。ここで最も重要なのは自分で座って決めることです。ブランドではなく、自分のフィーリングや体勢、使い方を考えるのです。あぐらをかいたり、足を組んだりする人もいるでしょう。特に椅子に関しては、何度も店で座ってみてから決めたほうがいいと思っていますので、「これがいい」とピンポイントで言いにくいです。その人に合わないかもしれないから。

河野:ここまで、「周辺機器」「五感」「家具」をテーマにお話を伺ってきましたが、最後にみなさんからコメントがあればぜひ教えてください。

浅本:トータルでリモートワークのストレスをなくすのは、意外にカメラとマイクだと思いますので是非これを機に考えてみてはいかがでしょうか。

河野:なるほど、趣味の部分でこだわっているのではなく、ちゃんと目的をもっているということですね。

登坂:生活と隔離された仕事用の空間はとても重要です。各々の住環境も関係してきますが、家にもしスペースがあれば、個人用のブース使ってもいいと思います。  


 ともすると、エンジニアのみなさんの「趣味」とか「好み」の世界と思われかねないこの世界。実際に私はパンデミック前まで、多少そう思っていた部分はあります。しかし想像していた以上に背景にある思想はロジカルで、聞いていて納得性の高いものでした。

 仕事の環境は、気づかないうちにそのパフォーマンスに影響するもの。是非当記事を参考に環境を改めて見直してみてはいかがでしょうか?

河野英太郎さんの新著『社会人10年目の壁を乗り越える仕事のコツ 〈 若手でもベテランでもない中堅社員の教科書 〉」が2021年12月23日に発売されます。
これに関連して中堅社員の読者の皆さんの質問・悩みに、河野さんが本連載でお答えします。
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