(写真:123RF)

 ありがたいことに11月に公開した第1回目の拙文「人事評価の前提はビジネスプラン、社長も課長も自分で書こう」にいくつか反応をいただきました。ですがとても驚かされた指摘があり、日本と米国のシリコンバレーの違いを痛感しました。

 私の友人が周囲の人に拙文を勧めてくれたところ、複数の人から「自力でビジネスプランを書けるくらいの優秀な人であればあるほど、上司の中間管理職に手柄をほとんどとられ、いつまでたっても昇進しない」と言われたそうです。これにはびっくりしました。

 第1回目の拙文で私は「課長であってもプランを自分で書き、直属の上司や取締役、社長に提出し、説明させてくれ、と頼んではどうでしょう」と提案しました。ところがそれができる力量のある若手は「やっても手柄をとられるだけ」と思っているというのです。

 30年間あまりシリコンバレーに住み、自ら起業した企業を含め、3社のCEOを務め、採用、報酬や職務内容の交渉、人事評価まで私はやりましたが、自社でも周囲の企業でも、部下が書いたものや作ったものを横取りする管理者を見たことがありませんし、「手柄をとられた」というクレームを聞いたこともありません。日本企業はどうなっているのでしょうか。

 

 今回の対話の相手は第1回目と同じ、日本の大手製造業の人事部で仕事をされてきた30代の方です。対話を通じて「シリコンバレー流人事」を日本企業にどう応用できるか、考えようというのが本連載の主旨です。シリコンバレー流人事とは米国のシリコンバレーにある企業が実施している採用、人事評価、組織運営の総称です。

 さて30代の若手に「手柄をとられた話」をしたところ、またしても驚かされる反応がありました。Qとあるのは若手の発言、Aは私の発言です。