プロに学んで「聴き下手」を克服

 管理職の役割が、「指示命令する」から「メンバーを支援する」に変わるなら、求められる資質も変わってくるだろう。特に必要とされるのが「聴く力」ではないだろうか。メンバーが仕事をするうえでのモチベーションや課題意識をくみ取り、適切な支援を行ううえでは欠かせない。テレワークが増えて対面での接触が減る中、オンラインでの「1on1(ワン・オン・ワン)」の面談を重視する企業が増えているが、上司が部下の話を聴かず、自分の意見の押し付けや説教で終わってしまう例も少なくないようだ。

 とはいえ「これまで指示命令型の上司としか仕事をしていないから、どうやって聴けばいいのかそもそも分からない」というのも真情だ。そうした悩みを抱える管理職に「聴き方」を教えるサービスも登場している。

 エール(東京・品川)が提供する「YeLL」は企業にオンラインの1on1のインフラと「聴き手」を提供するサービスだ。「聴き方」の教育を受けた1000人を超えるサポーターが契約先の企業の社員と1on1を行う。エールのサポーターが契約先の管理職に代わって部下との1on1を行うこともできるし、管理職自身がサポーターと1on1を行えば上手な聴き方を実地で学ぶことができる。「自分の話をよく聴いてもらった経験がない管理職が、聴き方の研修だけを受けてもなかなか分からない。経験することで、初めていい質問とは何かが分かる」とエールの篠田真貴子取締役は話す。

 「CHO Summit 2021 Spring」では「変わる管理職~SDGs、ダイバーシティ、働き方改革の観点から」と題したパネルディスカッションで、KDDIの白岩執行役員とエールの篠田取締役に登壇いただく。従業員が多様化し、テレワークが常態となるなか、組織が持続的に成長するうえで、管理職は何を磨き、何を捨てるべきなのか。ダイバーシティやSDGsに造詣の深いお二人の対話で掘り下げていく。