日本経済新聞社と日経BP総合研究所は、2021年4月27日・28日の両日に「CHO Summit 2021 Spring 変わる組織、変わるリーダー~ニューノーマルの人材戦略~」(主催・日本経済新聞社/日経BP総合研究所、協力・Human Capital Online)をオンラインで開催。人材マネジメントの先進企業のトップや最高人事責任者(CHO/CHRO)、有識者が次世代の人材戦略や具体的な取り組みを披露した。その中から、ニトリホールディングスと三菱ケミカルの人事リーダーが登壇したパネルディスカッション「“ジョブ型“の成否を握るキャリア自律~イノベーションを創出し企業競争力を高める~」を振り返る。モデレーターは、日経BP総合研究所 上席研究員 Human Capital Committee事務局長の大塚葉が務めた。(取材・文=浅井 美江、撮影=川田 雅宏)

社員が描く今後30年間のキャリア形成を調査

 「製造物流IT小売業」という独自のビジネスモデルを掲げ、原材料の調達から配送までを一貫して手掛けるニトリホールディングス。現在、同社は事業領域の拡大とグローバル化に注力しているという。理事/組織開発室室長の永島寛之氏は「デジタル技術を活用して、暮らしの再発明に取り組んでいる」と語る。同氏は人事の仕事を「個人の成長が起点となって組織が成長し、社会課題を解決して世界を変えていく。そのステージを整えること」だと説明した。

 この実現に向けて同社では年2回、社員に対して今後30年にわたってどのようなキャリアを形成したいのかを尋ねる「30年キャリアデザインシート」と名付けた調査を実施。この調査結果や人事情報のデータを分析することによって、組織が個人に対して配置転換機会や学習機会を与えるようなマネジメントを行っているという。

 もう一人の登壇者である中田るみ子氏が常務執行役員を務める三菱ケミカルは、2017年に三菱化学、三菱樹脂、三菱レイヨンの3社が統合して発足。現在は31の国と地域でビジネスを展開中だ。2018年から同社に加わった中田氏は人事の役員として 様々な改革を推進。人事制度の改革ではプロジェクトチームを結成し、若手が中心となってまとめた案をベースに、経営陣とともに議論を重ねたという。この中で、人事制度改革で実現したいこととして「会社と従業員は互いに選び、活かしあう関係を構築し、ともに成長していく文化を形成する」ことを示したという。

 2020年10月には管理職の等級制度を刷新。管理職に対するジョブディスクリプション(職務記述書)を作成し、定義した職務への成果で処遇する形にした。2021年4月からは一般社員にも役割等級を適用している。

ニトリホールディングス 理事/組織開発室室長 永島 寛之 氏
ニトリホールディングス 理事/組織開発室室長 永島 寛之 氏

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