チームワークを尊び、組織の成果を大切にする──。多くの日本企業が持っていたこんな価値観が変わろうとしている。それは「個」の重視だ。このような人事マネジメントを実現するためには何が求められるのか。「CHO Summit 2021 Autumn」(2021年9月28日にオンライン開催)において、HiTTOの五十嵐智博氏が、事例を交えながら「HRチャットボット」を活用して変化に強い組織をつくる秘訣を解説した。(取材・文=翁長 潤、撮影=川田 雅宏)
五十嵐 智博 氏
五十嵐 智博 氏
HiTTO 代表取締役 Co-CEO

人事部や社内のコミュニケーションの課題を解決するチャットボット

 近年、様々な領域で導入が進んでいるチャットボット。例えば、通販サイトでは資料請求、コールセンターでは受電削減や1次ヒアリングなどに利用されている。HiTTOを率いる五十嵐智博氏は「当社のHiTTOは、社内・組織向けの領域(B2E)に特化した『HRチャットボット』。従業員からメールや電話で来る問い合わせや質問に対して、親しみやすいキャラクターのチャットボットが自動応答する」と説明する。顧客は従業員規模1000人以上の企業が全体の8割を占めており、これまでに30万人の利用実績があるという。

 HiTTOが人事部門で導入される理由について、五十嵐氏は「人事担当者は、電話やメール、対面での問い合わせ対応に多くの時間が割かれている。これが人事の生産性向上の阻害要因になっている」と説明する。

 従業員からの問い合わせ対応は、人事部門の大切な業務ではある。ただ、同じ内容の問い合わせが頻繁に来ることも多く、非効率的な面があるのも事実だ。同氏は「こうした無駄な仕事が、本来注力すべき仕事や新しい挑戦に時間を割けない要因となり、生産性の低下を招く。特定の担当者に負担が集中することも、担当者のモチベーション低下につながる」と指摘する。

 五十嵐氏は「そうした課題を解決可能にするのがHRチャットボット。これを活用すれば、従業員が生き生きと働けるように中長期目線で組織活性化に取り組むことが可能になる」と語り、人事部門における活用事例を紹介した。