経営と組織改革における新しいコンセプトを打ち出すHRスタートアップが増えている。働く人をひきつける組織を創り、組織と個人の成長をシンクロさせていくにはどうしたらよいか。その中から、人事業界の若手キーパーソンが注目する企業を取材していく。連載3回目は、一般社団法人ピープルアナリティクス&HRテクノロジー協会の丸吉香織氏が注目するHERP(ハープ)だ。また取材記事を読んで、そのコンセプトやソリューションをどのように見るか。人事業界のインフルエンサーでもある、パナソニックの坂本崇氏からコメントを寄せてもらった。

「採用を変え、日本を強く」

 こうしたミッションを掲げるHRスタートアップがHERP(東京・品川)だ。同社代表取締役CEOの庄田一郎氏は、「日本企業の採用活動を変える手法として、現在できていないところにアプローチする事業を提供しています」と語る。現在できていないこととは、ずばり「オープンな採用」だという。

 なぜ、“オープン”なのか。庄田氏は「日本の会社は、自社の在りようをオープンにすることが弱い。しかし転職が容易になり、従業員にとって、自身が目指すキャリアや仕事に合わないならば辞めるという考え方が浸透してきた現在では、会社を正確に理解して選んでもらうことが採用実績の向上につながります」と指摘する。

庄田 一郎 氏
庄田 一郎 氏
HERP 代表取締役CEO 京都大学法学部卒業後、リクルートに入社。SUUMOの営業を経て、リクルートホールディングスへ出向し、エンジニア新卒採用を担当。2015年、採用広報責任者としてエウレカに入社。2016年、カップル向けコミュニケーションアプリ「Couples」のプロダクトオーナーとして事業開発に従事。2017年、HERPを設立し代表取締役CEOに就任。自身の採用担当経験をベースに、社員主導型スクラム採用(※)の推進を支援する採用プラットフォーム「HERP Hire」を開発・提供している。(※)スクラム採用…HERPが提唱する社員主導型の採用方式 (撮影:稲垣純也)

 オープンな採用の具体的な手法として、HERPでは「スクラム採用」を掲げる。「人事部門と経営者だけでなく、現場のメンバーと一緒に全社で肩を組んで採用活動に取り組むことを、スクラム採用と呼んでいます」(庄田氏)。人事部門と経営者による閉ざされた採用活動から、全社に開かれた民主的な採用活動へのシフトであり、実務作業は現場で、管理業務は人事部門でといった分担で進める。こうしたスクラム採用を支援するプラットフォームとして提供を開始したのが「HERP Hire」である。

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