システムとノウハウの両輪でタレントマネジメントを成功に導く

 講演の後半で佐藤氏は、カオナビを導入して大きな成果を上げた企業の事例を紹介。大手引っ越し会社では、カオナビを使って年に10回以上も従業員アンケートを実施している。カオナビでは簡単にアンケートを実施できるため、回数を重ねても人事担当者の負担は少ないという。

 通常はアンケートを繰り返すと回収率が下がるが、同社では高い回収率を維持している。これはアンケートごとに、従業員に対してきちんとフィードバックしているからだ。アンケートの結果から課題解決の施策が実現されていく実感があることが、従業員にアンケートへのモチベーションを与えている。佐藤氏は「従業員と会社のキャッチボールをカオナビで省力化し、その労力をコミュニケーションに活用している好例だ」と評する。

 ある物流会社では、現場の従業員とマネジメント層の年齢格差が大きく、価値観や考え方などに違いがあった。人材育成に向けて、若い人がどんな価値観を持っているのか、仕事に対する動機やスキル、キャリアをどう考えているかなどを知るためにカオナビを活用している。従業員一人ひとりのスキルやキャリアを可視化することによって、若手を育成しながら、各事業部が納得できる適切なジョブローテーションを実現できた。

 カナオビの導入によって、人事評価業務を100時間以上削減したのが関西の老舗化学メーカーだ。どこの企業でも、評価業務は人事の業務を圧迫している。同社でも、紙と表計算ソフトによる評価業務の工数の多さが課題となっていた。これを解消するために、カオナビを活用してクラウド上に評価ワークフローを実現。海外事業所からも利用できる環境を構築した。この結果、人事部と現場管理職、各事業所の総務の業務を総合すると年間で100時間以上の業務を削減できたという。

 これらの事例から、タレントマネジメントシステムが多様な課題の解決策になることが分かる。佐藤氏は「システムを導入するだけでは不十分」と前置きした上で「正解のないタレントマネジメントでは、システムとノウハウの両輪を提供できることがカオナビの強みだ」と力を込める。