人事部の問題は経営者の問題

 人事部が変わらないのは「経営層が旧態依然だから」と彼の批判の矛先はさらに経営層に向かう。

 「そもそも人事部は経営層を忖度する部門。ほとんどの日本企業が役員室の近くに人事部を置いていることからそれが分かる。私がかつて勤めた大企業では役員室階の直下に人事部と経営企画部があった」

 「『強い「日本の人事部」が会社を歪める』という記事の中で『日本企業の人事部門は会社全体の組織を斜め上から見下ろしている』と書かれていたが、それは経営者の意向が人事部に反映されているから」

 「『時には取締役会よりも、あるいは社長よりも上の方から力を発揮する』とも書いてあったが、それは最も権力を持っている人の威光によるものだろう。社長ではなく、実は専務かもしれないし会長や元会長ということもある。権力者に気に入られた人事担当者が役員になり、あろうことか社長になってしまう企業すらある」

 経営者と人事部が共に管理志向でいては、顧客にも社会にも応えられない集団になりかねない。だが、正しいことをする経営者と人事責任者が同時に登場しない限り管理病の克服は難しい。

【こちらもご参考にしてください】

「人と仕事の未来 2019-2028」