アサンプションとは聞きなれない言葉だが「前提」あるいは「思い込み」という意味である。経営やプロジェクトにおいては「こうあってほしい」「そうなっているはず」と思い込んでいる前提が必ずある。それが崩れると経営やプロジェクトが危機に陥る重大な前提については注意が欠かせない。前提が変化していないかどうかを判断できる指標を用意し、定期的に確認していく。

 リスクマネジメントと同じではないかと思われたかもしれないが、違う。自分の抱えている仕事で試してみると分かるが、「そうなっているはず」の前提を列挙し、その中から崩れると困るものを探し出すのはそれほど難しいことではない。

 「プロジェクトを始める際、メンバーが顔合わせをする場で前提について話し合ってもらうと前提の候補が次々に出てくる。指標の設定には少しコツがいるが、その指標はプロジェクトチームや組織にとって貴重なものになる」(峯本氏)。

 前提の変化を察知する指標は定量的でも定性的でもよい。「社長がこのプロジェクトを後押ししてくれる」という前提があったとしたら例えば「会議や会合で社長がプロジェクトに言及した回数」を指標にする。ほぼ毎回何らかの期待を述べていた社長がある時からプロジェクトに触れなくなったとしたら前提に異変が起きている危険がある。

  一方、「そうなっては困る」「確実か不確実か分からないこと」、すなわちリスクを洗い出そうと考え込むと、きりがない。起こっては困ることを列挙する、はっきり言えば後ろ向きの取り組みだからやる気も出づらい。なまじリスクとして挙げたために日頃の活動で気になり「そうなっては困る」ことを引き起こしかねない。

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