――具体的にどのような問題に取り組むのですか。

宮田:いわゆる「花束問題」が教材です。花束問題とは、クライアントを生花店のオーナーに例えて、花が売れ残らないようにするにはどうしたらよいかを考え、その問題解決策を支えるシステムを開発し運用する業務設計を指します。単にクライアントが言うとおりにシステムを作るのではなく、クライアントが気づいていない、もしくは理解できていない点を考えたうえで最適な技術を提案できなければオーナーを助けることはできないのです。

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 環境が整っているeラーニングで正解を導き出しても、実際にソフトウエアを開発する局面では「どの開発環境が必要か分わからない」といったことが多々あります。自分で環境を構築しその環境上でプログラムを自分で書いてみると動く仕組みが分かる。仕組みが分かると自身の達成度も高くなります。「良いエンジニア」は総じてこのことの重要性を認識しています。

 今回、すべてのカリキュラムで「花束問題」という共通した問題に取り組むのには強い思いがあります。このカリキュラムは「アプリケーション開発」「データサイエンス」「DevSecOps」など様々なテーマにより、いくつかのコースが選択できるようになっています。参加者は自分の興味があるコースから始めます。エントリーすると、Open Fastpathに参加しているメンバーたちのコミュニティーに入ることができ、チャットで質疑応答したり、オフ会で情報共有もできます。自身も取り組んでいる同じ問題だからこそ、他のテーマやコースの話でも共通の悩みや違いを理解でき、新たな分野への興味につながるからです。

 近年はIT技術領域が細分化され多岐にわたることから、それらをどう組み合わせるかが、エンジニアとしての力量に直結してきます。Open Fastpathを通して一つの問題を様々な技術領域を活用して解決できる実感を持ってほしい。常に新しい技術領域にアンテナを張り、自身で学びを進められる「突破力」をもった自律的なキャリア開発を目指していきます。