藤森:日本企業のリーダー育成はもっと若い層から始めなければならないと思います。例えば、日本企業のCEO平均年齢は60代ですが、世界の平均年齢は50代。10歳くらいの差があります。

 日本企業の現状では30代後半でフラグがついてタレントマネジメントが始まります。それでは50代で社長になることはできません。もっと若手の段階からグローバルな視野を身につけること、そのうえで自分の専門性を高めることに取り組むべきではないでしょうか。この観点で、海外トレーニー制度は最適だと考えています。「グローバル人材」とは曖昧な言葉かもしれません。次世代リーダー育成の中でグローバルスキルを身につけさせたいという相談は増えています。

 海外トレーニー制度で派遣する自社拠点も日本の本社から見たら「越境」です。また、海外プラクティカルトレーニングで、派遣者が体験するのは、異業種かつ異職種の業務です。派遣者本人がおかれる環境や体験できる内容が現状から「遠ければ遠い」ほど、イノベーションの種になるのではないでしょうか。

 海外トレーニー制度も海外プラクティカルトレーニングも、グローバル人材育成の手段ではありますが、こうした経験を通じて自社のイノベーション人材を育てること、さらには次世代リーダー育成の要件として取り組む企業が増えています。MBA取得や他社のケーススタディを学ぶといった研修ではなく、海外に行って働く実体験から得られる学びをぜひ知ってほしいと思います。グローバルに通用するリーダーシップはこうした体験から身につけられるのではないでしょうか。

■調査概要

「ヒューマンキャピタルOnline読者アンケート」
調査時期:2019年3月7日~4月5日
調査方法:インターネット調査法
回答者数:198人