いきなり本題には取り組まない

――石田さんは2014年から沖永良部島に移り住み、島民から島での暮らし方を学びながら、島の持続的な発展に向けた様々な活動を手がけています。

石田氏(以下敬称略):会社員時代に何気なく訪れてから、良い島だと思って。住居も設けて、ここで暮らすようになりました。

 島は本土に比べて資源が限られていますし、沖永良部島は自然環境が厳しい土地です。つまり、制約条件のある土地といえます。けれども、そのような土地だからこそ打ち立てられる、持続的な発展のモデルがある。そう確信しながら、様々な活動をしています。

 私は島で「酔庵塾」というグループを主催していまして、若手の島民が中心になって活動しています。「子や孫が大人になったときにも笑顔あふれる美しい島つくり」というビジョンを掲げ、毎月島民が集まって、島の特性を生かしたビジネスアイデアや施策について議論したり、ワークショップを開催したりしています。

 また島では毎年、「沖永良部シンポジウム」を開催しています。島外から専門家を招き、島の未来について議論をする場です。2019年10月にはとうとう第10回を迎えました。今回は「食」をテーマに据え、島における食料供給のあり方や食ビジネスの可能性を議論しました。

石田秀輝(いしだ ひでき)氏<br/>東北大学名誉教授、星槎大学特任教授、合同会社地球村研究室代表社員。サステナブル経営推進機構理事長。1953年岡山県生まれ。78年伊奈製陶(現LIXIL)入社。取締役CTOなどを経て2004年から東北大学大学院環境科学研究科教授。14年3月同大学を退職し、現職。ネイチャーテック研究会代表、アースウォッチ・ジャパン理事、ものづくり生命文化機構理事なども務める。主な著書に『自然に学ぶ粋なテクノロジー』(化学同人)、『地球が教える奇跡の技術』(祥伝社)、『ヤモリの指から不思議なテープ』(アリス館)などがある。
石田秀輝(いしだ ひでき)氏
東北大学名誉教授、星槎大学特任教授、合同会社地球村研究室代表社員。サステナブル経営推進機構理事長。1953年岡山県生まれ。78年伊奈製陶(現LIXIL)入社。取締役CTOなどを経て2004年から東北大学大学院環境科学研究科教授。14年3月同大学を退職し、現職。ネイチャーテック研究会代表、アースウォッチ・ジャパン理事、ものづくり生命文化機構理事なども務める。主な著書に『自然に学ぶ粋なテクノロジー』(化学同人)、『地球が教える奇跡の技術』(祥伝社)、『ヤモリの指から不思議なテープ』(アリス館)などがある。