3つ目については、今回の調査で明らかになったことも含めてのものです。例えば調査では、在宅ワークをしている人は、夕食の開始時間が調査対象全体の平均で57分早まっていることが分かりました。つまり、世帯の在り方や家族構成にかかわらず、夕食の開始時間が早まっています。

調査における夕食開始時間の分布で、こちらは戸建持家でかつ小学生以下の子供がいる回答者について集計したグラフ。19~21時台の山が18時頃~19時台にシフトしている(出所:旭化成ホームズくらしノベーション研究所)
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 ここから、生活の基本的な活動が、在宅ワークに合わせて多面的な変化が起きている様子が見て取れます。従来、オフィスに通勤している形態ではいわゆる勤務時間中はずっとオフィスにいて仕事をこなしていることが当たり前でしたが、在宅勤務という形で「住まいの中で働く」という選択肢が生まれると、日中、例えば「昼休みの時間帯に洗濯や食器洗いといった家事を少しずつ済ませる」「夕方に子供の世話をし、夕食を家族とともに済ませた後に今日分の残りの仕事をこなす」といったことが、自然と起きてくると思われます。

 企業はそうした従業員の姿を見据えながら柔軟な働き方を推進することで、従業員は仕事と暮らしを両立しやすくなり、結果として組織としてのパフォーマンスが維持・向上できると考えられます。

松本:家事は生活の基盤です。その家事を仕事と並行して効率よく行えるようになれば、夕食の時間を子供と一緒に過ごせるようになったり、睡眠時間を確保しやすくなったりすることが考えられます。そうなれば働き手一人ひとりの生活リズムが改善され、結果として雇用側である企業側も回り回ってメリットが増えるのではないでしょうか。

調査から見えてきた、Withコロナ時代の在宅ワークにおける時間の使い方のイメージ。状況に応じて仕事の合間に家事を細切れにこなしている様子を表現した(出所:旭化成ホームズくらしノベーション研究所)
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