2019年に5カ年経営計画で新人事戦略をスタートしたみずほフィナンシャルグループ(みずほFG)。次世代金融への転換を目標に「社内外で通用する人材バリューの最大化」を目指して、年功序列の撤廃、処遇の見直し、社員のキャリアデザインの支援に注力してきた。施策を推進してきたみずほFG取締役兼執行役常務人事グループ長の江原弘晃氏に、新人事戦略の経緯と骨子を聞いた。

――執行役常務人事グループ長として、みずほFGの新人事戦略を推進してきました。経緯を教えてください。

江原弘晃氏(以下、江原):2019年に「次世代金融への転換」を目的にした5カ年経営計画を立て、新人事戦略の骨子をつくりました。グループ全体で、金融領域から非金融領域へと事業戦略を転換していくには、人員の質も量も変える新しい人事戦略が必要と考えたのです。

 2019年3月までは、みずほ信託銀行1社の人事グループ長を担っていましたが、この時に「構造改革の一環として1万9000人の削減」が大きく報道され、具体的な人事戦略を説明する前に人員削減のイメージが先行したことがありました。当時は銀行への世間的な評価が低迷しており、さらにこの件で社員エンゲージメントも低下してしまったのです。このことに大きな問題意識を持ちました。

 今回は施策の根底にある新しい経営戦略、人事戦略を社員にどのように提示していくべきか、経営レベルで議論を重ねてきました。

江原弘晃(えはらひろあき)氏
みずほフィナンシャルグループ取締役兼執行役常務 人事グループ長
1987年、新潟大学法学部を卒業。2002年みずほ銀行マーケティング企画部参事役、2008年みずほ信託銀行業務統括部室長。2016年に、みずほフィナンシャルグループ常務執行役員 人事グループ副担当役員兼内部監査グループ副担当役員、みずほ信託銀行常務取締役 人事グループ長兼内部監査グループ長に就任。2019年より現職。(撮影:菊池くらげ)