人事担当者はビジネス視点を持ち、社員を第一に

――最後に、人事担当者として持つべき心構えを教えてください。

江原:メーカーとは異なり、「銀行では人事が大きな権限を持つ」というイメージを持っている人が多いと思いますが、みずほの人事メンバーは、その目線ではない人が必要です。制度をつくる人、評価など人材の運用をする人、ボトムアップの施策を考える人など様々ですが、ベースになるのはビジネスの視点を持ち、社員のことを第一に考えることが大前提だと思います。

 私自身の経験から言うと、2002年に「みずほダイレクト」というインターネットバンキングの再統合をした際、旧行のサービスを継続利用しつつ新サービスに切り替えてもらうため、様々なタイプの何万人ものお客さまのことを考えて施策を進めました。

 同様に人事担当者も、社員一人ひとりをお客さまと考えて、自社にふさわしい人事戦略、人事制度を考え抜くことが基本要件だと思います。ダイバーシティマネジメントの観点からも、様々な背景や価値観を持つ社員一人ひとりと向き合うという目線がないといけないと思います。これは未来永劫(えいごう)変わりません。

 特にCHROは人事の専門家であるだけでなく、自社の経営戦略や事業戦略をしっかり理解することが必要です。当行のように8万人の組織では様々な人事機能が必要で、人事の専門知識も必要ですが「人事バカ」になっては意味がありません。人事戦略はやはり経営戦略とひも付いて、人員のコントロールも含め、しっかりと全体の枠組みを作っていくことだと思います。